そんな折、次の主役のひとつと目される有機EL(OLED)について、パナソニックとソニーが技術提携するというニュースがあった。昨日付の日経新聞朝刊の記事だが、今日になっても否定リリースがないところからすると、飛ばし記事ではない模様。
有機ELテレビは、サムスンとLGが既に発売を公表している。ともに55インチで、前者が70万円クラス、後者も60万円クラスらしい。発売は今年後半の予定だったが、LGは前倒しして5月にも、という記事も見かける。
同じサイズのパネルだが、発売時期や価格が異なるのは、方式の違いによる。サムスンは素直にRGB各色の素子を作りこむ。素子そのものがそれぞれの色なので、効率や発色は良さそう。一方LGは、素子はすべて白色で作りその前にカラーフィルタを付ける。フィルタ分の部品増加や効率低下はあるものの、製造の難易度が下がりそうなのは素人にも想像できる。ちなみにフィルタは、RGBWの4色になるらしい。
実際の展示を見比べた記事では、ややサムスンか、というところだが、実製品版を同じソースで見比べないと微妙なところ。
その記事にもあるが、ソニーは「本当の」LEDディスプレイも作ったらしい。
こちらも55インチ。フルハイビジョンの200万画素のRGB分、計600万あまりのLEDを並べたもの。Crystal LED Displayという。
上記の比較記事では、有機ELより明らかに綺麗とのことだが、発売などについては未定。かなりお高くなりそうな予感。
そのソニーも、かつては11インチの有機ELテレビを販売していた。業務用25インチモニタなどは現行商品。ただ、そこからの発展はなかった。
有機ELでは話題を聞かないパナソニックも、安価な生産方法を開発中という。韓国勢もソニーも、素子の作成は蒸着方式を使っているが、パナソニックは塗布方式を目論む。気難しいEL材料を上手くなだめてこれが成功すれば、はるかに安く上がるという。
両者が技術を持ち寄ることで、韓国勢に打ち勝てるかもしれない。そんな記事だった。
華やかな記事の片隅に、撤退の文字も。
ブリヂストンは、独自の方式による電子ペーパを手がけていたが、10月までに撤退することを決めたという。2009年には値札などで参入、2011年中には電子書籍端末を発売する予定だった。競合する液晶勢の価格暴落のあおりを受けた形。
他の電子ペーパ勢も、苦しい戦いになっていそう。
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