夏至まで待ってくれたおかげで例のダイヤモンド富士も見られたわけだが、梅雨明けしたら途端に一滴二滴しか降らない。畑が焼けてしまいそう。
ダイヤモンド富士の記事でも少しふれたが、あらためて過去データも掘り起こして検証してみた。
過去にも何度か考えているが、覚えたての気差設定に丸め込もうなどと挑んで玉砕している。
結論を先に書いてしまうと、結局今回も解らなかった。算数脳では無理なのかもしれない。だれか助けてくれないかなぁ……
とりあえずやってみたことを書いておく。
過去の使えそうなデータは以下の9件。
- 2014/ 7/ 8 4:51:23 天竜スーパー林道でのダイヤモンド富士
- 2015/ 2/16 17:32:53 舞阪での日没
- 2015/ 3/14 17:51:23 三方原での日没
- 2015/ 6/28 4:45:49 浅間山でのダイヤモンド富士
- 2015/ 7/27 5:01:51 竜頭山でのダイヤモンド富士
- 2015/12/31 16:48:22 渥美半島での日没
- 2018/ 1/ 2 17:16:15 竜頭山でのパール富士
- 2024/ 6/19 4:44:02 陣座峠でのダイヤモンド富士
- 2024/ 6/20 4:44:14 陣座峠でのダイヤモンド富士
各々、映像にまとめ、日時も焼きこんである。当時の全力をもって処理したので、時刻に誤りはないはず。映像を確認して、出没の瞬間を確認しておく。
太陽も月も見かけの大きさは常に変わる。暦計算室で確認しておく。
太陽:https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/sun.cgi
月 :https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/moon.cgi
カシミール3D側の基本設定は、樹木の影響を有効にしておく。これは、表示(V)-計算仕様の設定...(I)-樹木の影響(T)、で設定できる。デフォルトでは、2500m以下で20mの樹木に覆われている、と仮定する。
撮影位置を精査してカシバードを起動。カシバード側は、1600×1200px、画角2°(これは横方向の画角という意味らしい)とする。これで、0.5°が400pxとなる。
30′=400pxなので、1′=13.33px、1″=0.2222px、4.5″=1px。
カシミール側では、気差(天文でいう大気差)の設定も行う。表示(V)-計算仕様の設定...(I)-気差の設定(R)にある。
各々の観測時の過去の気象データや当時の記録などから、おおよその気温を設定する。撮影地の標高も設定すると、気差の値が自動的に計算される。
撮影場所を精査してカシバードを起動。観測した「日の出時刻」に設定し、「カメラを太陽に向ける」ことで画像中央に太陽を置く。絵柄を見やすくするために、やや夜側に時刻を移してから撮影。ふたたび当該時刻に設定しなおして太陽を描画し、画像の保存を行う。月に関しても同じ。
保存した画像はAviUtlに食わせる。
「太陽に向ける」してあるので太陽が中心に描かれている。そこへ前述サイトで計算した太陽サイズの円を描く。
この円が日の出位置に来るように、カシバード画像を上下させる。
左右はいじらず、上下だけでほぼ合う。つまり時刻と方位角は合っているわけだが、仰角が変なので正確に予測ができない。
他のパラメータとの関連性もよく判らない。
その結果が以下のとおり。
番号 | 画像 | 視半径 | 気温 (℃) | 標高 (m) | 気差 | 背景の上方移動 (′) | 山並みまでの距離 (km) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 15'43.94" | 20 | 875 | 1.17424 | 4.61 | 87.3 | ||
2 | 16'11.32" | 10 | 2 | 1.21372 | 1.99 | 143.9 | ||
3 | 16'05.23" | 10 | 70 | 1.21160 | 1.80 | 23.1 | ||
4 | 15'44.02" | 15 | 515 | 1.19047 | 3.86 | 114.0 | ||
5 | 15'44.93" | 15 | 1350 | 1.16947 | 5.78 | 83.7 | ||
6 | 16'15.93" | 10 | 1 | 1.21375 | 2.70 | 50.1 | ||
7 | 16'44.51" | -5 | 1350 | 1.19811 | -2.48 | 83.7 | 月の出 | |
8 | 15'44.46" | 15 | 340 | 1.19524 | 3.45 | 117.2 | ||
9 | 15'44.39" | 15 | 340 | 1.19524 | 3.53 | 117.2 | ||
15 | 1951 | 1.15600 | 標準気差 |
8番予測を動画にしたもの
8番予測動画に、実際の映像を重ね合わせ
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