AutoSketch、AutoCAD LTあたりを触ったことはあったが、個人で金をつぎ込むほどの気はない。そこで、名前だけは聞いていたJw-cadというものを使ってみた。
Wikipediaなどによれば、これは日本で開発されたフリーの2D CAD。Windows版は、JWWなどとも呼ばれるという。
ダウンロードページでは現在、8.03aと7.11が入手できる。Win7Pro 64bit環境において、8.03aをデフォルト設定のままインストールし、問題なく使えている。
起動すると、何もない真っ白な地。用紙範囲も点も無し。スナップも利かない。線種は変えられるが太さが変えられない。
結構戸惑ったが、そこは歴史あるツール。ググればいくらでも情報が出てくる。
それ以前に機械図面というものを知らないので、その情報を得るのにも骨が折れた。
Jw-cadにおいて、どの線色(=太さ)を使うのが一般的なのかいまだに判らないが、とりあえず線色1(水色)、線色2(黒)、線色6(青)を使って描いている。
冒頭画像は、同レイヤに太線でハッチングしてしまい、どう挽回したものか……と唸っているところのスクリーンショット。
なお、文字にはあずきフォントを使わせてもらっている。嫌味のない手書き風がいい感じ。
描いた対象は、来年成人を迎えるインテグラSiR(DC2)のアンテナ部。
画像は、原寸pdf(DC2-antenna.pdf (31,834bytes))を縮小したもの。
アンテナ伸縮の様子
アンテナの伸縮機構は、ラックピニオンで構成されている。
アンテナ内部には、フレキラックと呼ばれる柔軟性のあるラックベルトが内蔵してあり、車内に収まっているモータ+ピニオンギアで巻き取って出し入れする。このラックピニオンの嵌合部で飛んでいる音がする。
よくよく観察すると、アンテナが撓んだために円柱が一部楕円柱に変形、伸縮時の抵抗が増している模様。円柱に戻すよう修正を試みたが、原状回復には至らず。
もともと高速巡航で使えない不便なアンテナでもあるので、たくさんの例があるショートアンテナ化を視野に入れている。
目をつぶって出来合いを買ってくれば、アンテナ込みで5000円しないようだが、とりあえず各所を測って図面に落としてみた。
分解写真も、換装例とともにネット上にたくさんある。
てっぺんのメッキのキャップには、2箇所欠きがあるので、そこにラジオペンチを垂直に噛まして回す。欠きの幅は2mmある。
真鍮管にねじ込んであり、その中にアンテナ本体が挿し込まれている。
アンテナ抜去は、キャップを外し、アンテナを伸ばし、さらに力ずくで引き抜く。
引き抜いたアンテナは、縮める方向に動かしながら押し込めば元に戻る……という記述もあるが、戻らない。まったく咬んでいかない。中で何かが転がる音もしたので、ピニオンギアが取れてしまったのかもしれない。
電気的には、メッキキャップとアンテナ、真鍮管がアンテナ芯線と同電位になる。真鍮管はさらに鉄管(アルミ管?)に収まっており、鉄管は内部でボデーアースとつながり、接地電位になる。
市販のショートアンテナ類は、商品説明などからするとM4~M6ボルトが使われるらしい。ホンダのアンテナにはM5が使われている。
真鍮管内径は11.0mm。M13 0.75mmピッチの雄ネジが切ってある。キャップにはその相方になる雌ネジがあり、内径は12.3mm。キャップをはめた状態で、真鍮管上端とキャップ内空間との余裕は2.3mm。
計測結果から、アンテナ受けパーツは、上部にM5ナット形状があり、全域にわたって直径11mm以下が必須条件。ただし適切な位置に、直径11mm超12.3mm以下かつ厚2.3mm以下の鉢巻を着け、管内落下を防ぐ構造があることが望ましい。
「S2000 アンテナ 取付キット」などで出てくる、削り出し様の部品も、まさにそんな形状。防水・固定用と思われるゴムリングも付属する。
その他の例としては、かつてボードアンカー改造品が売られていたとか、自分で加工してみた、というページもある。
さて、どうしたものか。
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