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モミジイチゴ#1Rubus palmatus
暖冬のせいか、キイチゴがイレギュラーに起動しはじめた。

2月半ばには、ビロードイチゴR. corchorifoliusの蕾が見え始めた。これは冬芽がほころんだ、と同義。
23日にはカジイチゴR. trifidusが開花。カジイチゴは、ときおりド早く咲き、そしてダラダラと続くので指標にはなりにくい。
このころにはコジキカジR. sumatranus × R. trifidus、トヨラクサイチゴF2#1R. × toyorensisら、ヒメカジイチゴR. × medius、クサイチゴR. hirsutusなどでも発蕾。いつも早いモミジイチゴ#2は、冬芽はほころぶも蕾は見えない。

3月に入り7日。ビロードイチゴが開花。モミジイチゴ#1も開花。いつもトップのモミジイチゴ#2は蕾が下がってきたところ。こちらは遅めで#1が早め、か。クサイチゴはいつの間にか満開近い。カジイチゴもぼろぼろと咲きつづける。
14日、トヨラクサイチゴ開花。翌15日、モミジイチゴ#2が開花。

冒頭写真(3/15撮影)のように、モミジイチゴ#1には前年葉が残った。株全体で5枚。モミジイチゴで冬に散らずに残った記憶はない。
ビロードイチゴ#2にも1枚、その実生には3枚残っている。いつだったかこのきなんのき掲示板で、九州あたりのビロードイチゴが貼られたことがあった。その株では、ほぼ全ての前年葉が着いたまま芽吹いていたと記憶する。
気温さえ保たれれば、これらには残るのかもしれない。

今冬平年平均
の差
平均最高最低平均最高最低
2019/1210.715.1 6.8 8.513.0 4.4+2.2
2020/ 1 8.812.8 5.3 6.010.5 2.2+2.8
2020/ 2 8.513.2 4.3 6.511.1 2.4+2.0
2020/ 310.815.5 6.5 9.914.6 5.4+0.9
気象庁の「過去の気象データ(浜松)」より。3/16までの値。単位は℃。
気象庁から過去の気温データをもらって、表にしてみた。
今年の浜松は、平年に比べ2℃あまり高いらしい。3月は、低いであろう前半のみのデータにもかかわらず1℃近く高い。

太平洋側各地の平年値と比べてみると、さすがに九州にはかなわないものの、四国や紀伊半島の中にあっても違和感ないレベル。
霜柱はほとんど立たず、バケツの氷もごく薄いのが3回だけ、アフリカナガバモウセンゴケも野天で葉を残したまま冬越し。あの辺はそんな温さなのか……と実感。


14日には、東京でサクラ(ソメイヨシノ)が開花との報。史上最速とのこと。当方庭の野良桜は、冬芽が膨らみ、先端がほころぶかどうか、という段階。蕾は見えてない。
これもちょっと表にしてみた。

20112012201320142015201620172018201920202021202220232024 平年平年※
東京3/283/313/163/253/233/213/213/173/213/143/143/203/143/29 3/263/24
静岡3/203/243/173/243/223/274/23/183/283/273/203/213/193/30 3/253/24
庭(浜松)4/123/213/243/284/33/193/263/263/183/233/213/30 --
東京、静岡の値は、気象庁の「さくらの開花日」より。 (2020/3/26以降は後日追記。平年※は2021/5/19から使用の値。)

データはこれも気象庁から

東京より静岡の方が早め、と思いきや、この10年では5勝5敗4勝6敗。とくに今年は大差がつきそう。ちなみに樹種はソメイヨシノ。
庭の野良の桜は、鳥の土産で勝手に生えてきたもの。幼木期を除いた最近5年を見れば、静岡の開花日とほぼ同期している。

静岡の予想は、日本気象協会で3/27、ウェザーマップで3/22、ウェザーニュースで3/26とある。
ウェザーニュースは2ヶ月前の予測より、全国的に2日ほど遅らせたとのこと。休眠打破が遅れることを考慮したらしい。





【 和名、学名の出典等について 】
  • 標準和名や学名は、基本的に「YList」ページを採用する。
  • Ylistに掲載のないものは、 Wikipediaの「キイチゴ属」ページのものを使う。これには「※」を付す。
  • 交雑種は、種レベルの扱いがあり特に著名と判断したものはそれを使う。それ以外は独自名を付す。和名は両親から「イチゴ」を取った合成名、学名は両親を「×」でつないで連名とする。いずれも母体を先頭にする。
    • 例:カジイチゴR. trifidusを母体にコジキイチゴR. sumatranusの花粉を付けたもの → カジコジキR. trifidus × R. sumatranus
  • 雑種は、入手個体を「F1」とみなす。特に必要がなければ「F1」とは記載しない。その子は「F2」となる。たとえばファールゴールドの実生は、「ラズベリー・ファールゴールドF2」と記す。
  • 同種が複数株ある場合は、和名の後に番号を付す。従前1株だったものは、それを#1とする。

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