2005年7月1日、12市町村が合併し、人口80万余の新・浜松市が誕生、2007年4月1日、政令指定都市となり、7つの行政区が設置された。当時の北脇保之市長は、「個々を尊重し新しいクラスター型政令市を目指す」と宣言。湖西市、新居町など取りこぼしもあったが、12市町村をまとめるには、こういったなだめすかしも必要だったのだろう。おかげで個を強く主張した旧・浜北市がそのまま浜北区になるなど、寄せ集め感もぬぐえなかった。
条例で設置された、行財政改革推進審議会(行革審)では、浜松市が効率的に運営できるよう、行政に答申、提言をしている。7月10日の第2次行革審・最終意見書(PDF)には、行政区は廃止が望ましく当面は3区に削減を、ということが盛り込まれた。鈴木康友市長は8月18日、議会にこの提言を申し入れた。高林一文議長は、区削減については市民を交えた議論が必要、と応じた。(静岡新聞/毎日jp)
合併を推進し、政令市を目指した北脇前市長。飴で釣った成り行き上、各々のわがままもある程度は聞いてやらざるをえない。一方で行革審。効率化を目指すには、一本化、簡素化が必要だと説く。両者に溝ができていくのは当然の成り行き。改革が遅々として進まない状況に、しびれを切らした鈴木修・行革審会長は、市長選の対抗馬に鈴木現市長を擁立。そして当選させてしまう。これぞ浜松のドンたる所以。
ちなみに第3次行革審が10月に発足する見込みのよう。規定で、すでに2期務めた「ドン」は委員にはなれないという(中日新聞)。これが今後、どういう意味を持ってくるのか……
唐突に見える区削減の提言。行革審のサイトの議事録を見ると、第1次審議会の初回から話題に上っていたようだ。7区制は決まったことだから仕方ないが、と、ハナから否定調。
現行がいいのか3区がいいのか廃止がいいのか、個人的にはよく判らないが、「当面は」で行政区をいじるのはやめてほしい。生活に近い役所がころころ変わっては、混乱をきたす。思いを込めて区名投票をした人もいよう。政権が変われば法改正もあるかもしれない。区を置く文言が削除された暁には、区を廃止をするのか。すべて提言通りいくとすれば、郡部においては、10年経たないうちに4度も住所表記が変わる、なんてことにもなりかねない。これは普通じゃない。
地方自治法:第二百五十二条の二十には、指定都市は、区を置き、それぞれ選管を置く、とある。行政区廃止、区割りしない全市での市議選、が最終目標であるのなら、名目上「全市区」でも設けておけばよかろう。拡大解釈、弾力的運用、これで誰かが損をするわけじゃない。
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