ちなみにここでいう深層崩壊とは、表層以上の深さでの崩壊で、かつ速度の速いものをいう。表層崩壊は、0.5~2m深の表土が崩れること。また深層でも、じわじわ移動していくタイプはこれに含まない。
昨年は大雨の影響で、紀伊半島などで多数の土砂崩れが起きてニュースになった。「深層崩壊」というキーワードも、頻繁に聞かれた。その豪雨の影響が、水窪の奥地でもあった。
昨年9月の台風12号の影響と思われる深層崩壊が、中俣沢(水窪ダム上流12km)で起こった。河道閉塞(土砂ダム)ができており、決壊すると土石流が発生する恐れがある。ただ、水流は少なく、仮に起きても小規模で、ダムまで届かない程度と考えられる、とのこと。また、念のためダム水位は低めに管理している、とも聞く。
関東森林管理局プレスリリース : 初報/第2報/第3報
先月22日、麻布山、戸中山を経由して前黒法師山の先まで行ってみた。とりあえず行けるところまで、と歩を進めたが、前黒法師山山頂で昼になってしまい、その先の九十九の下りを見て諦めた。
麻布山登山道の禿部では、南から西の眺望がある。コガネ沢崩落地から東には、これから行く前黒法師山などの山々が見える。
それ以降は、戸中山の崩落地など、何箇所か北に眺望がある。奈良代山~不動岳あたりのパノラマが拝めるが、この日は雲のために遠くまでは見通せなかった。黒沢山の隣に見える中ノ尾根山が、ギリギリのところ。この雲の向こうには、南アのそうそうたる面々が並んでいる。
冒頭の写真は、眺めの半分程度。派手に崩れた黒沢山と、手前に件の中俣沢崩壊地が見える。六呂場山からの支尾根の先端にあたる。
過去記事を見てみると、2009年に登った際に、ちょうどそのあたりを撮っていた。崩れる前の様子を見ることができる。よく晴れて、南アの峰々も写っている。
この春に黒法師岳まで行った人の記事には、沢が埋まっているところまで見える写真がある。
標高差500m超を登ったり下ったり。年に2、3度、日帰りをする程度の足ではやっぱりきつい。
途中、景色やキイチゴやキノコを眺めつつ、麻布神社付近では寄り道して別尾根へ迷いかけたりした所要時間は次のとおり。
登山口から……
第一東屋まで30分、ミテラ沢崩落地頂部まで45分、子持ちヒメシャラ、巨木65分、第二東屋75分、コガネ沢崩落地、禿部85分、麻布神社跡、廃屋115分、麻布山山頂、第三東屋135分、戸中山北方崩落155分、前黒法師山山頂195分、最奥部205分。
使用ツール等は以下のとおり。
- 旅レコ(GPSロガー)
- カシミール3D
- 電子国土(地図データ)
- MS-ICE
- MS-paint
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