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ダイヤモンド富士予測
2021/6/18

ダイヤモンド富士予測
2021/6/21
夏至のころ、浜松市北区で静岡県内最南でのダイヤモンド富士が見られる。2019年には一応観測できたのだが、去年は見られず、今年もダメだった。梅雨さなかの、なかなか難しいイベントになる。

今年の夏至は6月21日12:32(国立天文台 暦計算室)。県知事選の20日が日曜なので、まずまずの曜日めぐり。1週間ほど通ったのだが、思いは通じなかった。
クリアな画が撮れたのは18日のみ。20日は未明まで雨が残るも、雲の足は速く投票開始時にはピーカン。でも日の出には間に合わず。21日はよく晴れたのだが、ほんの10分前に大きな流れ雲に隠された。

冒頭画像は、18日と21日の日の出を予測したもの。白円がそれになる。元画像はカシミール3Dのカシバードによる。
カシバードでは、太陽は36′で描かれる(作者言)。それを実サイズの32′に描き替え、さらに4.48′ほど下げてある。下げるのは実測値と合わせるための暫定手法で、論拠があるわけではない。
富士山には影響はないが、設定で「樹木の影響を加味」もしてある。
ダイヤモンド富士の定義を「お鉢から最初に陽光が差す」とすれば、18日は微妙で、21日は見られることが判る。


ちなみに、日本国内最南のダイヤモンド富士は、紀伊半島の山中で見ることができる。


堂倉山(6/15予測)

堂倉山(6/27予測)
ネットを彷徨うと、「地質ニュース590号p67~72(pdf)」では、台高山脈の経ヶ峰で撮れた、とある。
この山脈の中では、堂倉山あたりが最南となりそう。富士山までの距離は、273.579km。レポートなどを見ると、基本的に眺望のない山のようだが、隙間から望めるかもしれない。
周辺にもいくつかピークがあるので確認してみたが、いずれも条件が合わなかった。

ここまでくるとかなり距離があるので、相対的に太陽が大きくなる。定義に忠実になると、ダイヤモンドが見られない年もありえる。
取り上げた2日は、日は離れているが今年の中でズレの少ない2日。これでもハズレの可能性がある。

なお台高山脈は、遠州灘からも見える


仏生嶽(2013/6/5)

仏生嶽(2013/6/4)
エンタメ! 東京ふしぎ探検隊」には、さらに遠方、大峰山脈の仏生ヶ岳(カシミール3Dでは仏生嶽)で撮った写真がある。理論的にもこれが最遠、とのこと。カシミールの一発判定で確認すると、富士山までの距離は291.390kmもある。
左の画像が写真と同じ条件での予測になる。やや右ズレにも見えるけど……だいたい合ってるかな。

試しにその前日の6/4を確認すると、4:40:56ごろにドンピシャで昇ってくる予想となった。


孔雀岳(6/5予測)
前掲の記事では最遠とされているが、カシバードで確認すると、その南にある孔雀岳でも頭が少し覗けるらしい。距離にして291.800km、400mほど遠い。計算上はこちらが最遠になりそう。
仏生嶽ともども、どえらい遠いので、ダイヤモンドになる条件は非常に厳しい。ど真ん中を昇ってくる絶好のコースだったとしても、ダイヤモンドになるかどうかは微妙なところ。

ちなみにその「コース」は毎年変化する。
夏至の時刻は、年々6時間ずつ遅れる。閏年でリセットされるので、常に6/21近辺になる。端数があるので同じにはならない。日の出時刻ぴったりに夏至、というタイミングがもっとも北に見えるわけだが、例えば今年はその8時間前が日の出のタイミングだった。

最後に、6月18日の残念な日の出映像を貼っておく。
僅か2秒、脇から出るのが早かった……


2021/6/18 静岡県内最南のダイヤモンド富士……に1日足りなかった映像

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