前もって調べてはいたのだが、見るたびに予報コースがずれていく。街場が絡むと、観測場所の選定が難しい。
いよいよ直前には、山奥の寺野公民館にでも出向こうかと思ったが、それもずれて結局は浜北区で観ることになった。
もっとも、400km先のISSが30'の月にかかる範囲は、地上では3.5kmぐらいの幅の帯になるので、「掛かればよい」程度ならそう神経質にならなくてもよい。
撮影機材はデジファミスコ。少し歩く必要があるので、通常のカメラ三脚に載せることにした。ちょっと触れるだけでボヨンボヨンになるので、手放しで映像で撮ることとする。
撮影時のカメラ液晶では確認できなかったものの、一応は撮れていた。
以下に、AviUtlなどでまとめた映像を貼っておく。4/3 22:43:30前後に通過している。
冒頭写真で判るように、薄靄のある空。月の仰角も20°に満たない。デジファミスコ自身の性能もあるが、やはりシャープさに欠ける。
ISSまでの距離は1000kmを越える。見かけの大きさは20"あまり。
天頂パスでは、飛行高度と同じ400kmほどになるので、最良条件の半分以下の大きさにしかならない。
そのかわり動きはゆっくりで、月面に2秒半もいる。これだけいれば確認できそうなものだが、小ささとコントラストの低さで判らなかった。
太陽にしろ月にしろ、この手の撮影は露出オーバーになりがち。中央スポット測光とし、-2.0EV設定、かつ測光ポイントから外れにくいよう、デジタルズームも利かせて月を画面いっぱいにしておく。
月の大きさなどから計算すると、撮影時の合成fは、2455mm程度になっている。
また、色の変化で見苦しくならないように、WBは固定(太陽マークなど)にしておく。このあたりの注意は、かつての日面通過やダイヤモンド富士撮影で学んだポイント。
月は2分でひとつ分動くので、それを見込んで位置決めをし、その瞬間は息を潜めて液晶を凝視していた。
☆ ☆ ☆
日面通過、月面通過などの予報確認は以下のように行っている。
まずはざっくりと、パスがあるかどうかを調べる。これにはCalSkyが便利。
トップページから、Satellites、International Space Station ISS、Transit Centerline、と進める。Select durationは長めに取りたい。
リンクを作っておくと、一発アクセスができて便利。
チンアナゴの群れの中から、めぼしいやつをクリックすると、そのコースの始点の日時がポップアップ表示される。
いけそうなパスがあったら、絞り込んでいく。
計算されるポイント数は限りがあり、ポイント間は直線結ばれるよう。このぐらいのスパンでは、観測位置を正確には決められない。
だいぶ細かくなってきた。
ちなみにコース上にある目玉入りの四角記号が、計算されたポイントになる。
0.1秒間隔での計算がなされている。
位置決めはもちろん、通過の瞬間の時刻も正確に判る。
なお、絞込みの途中でGoogleMapの表示がデカくなっているが、なぜこうなるのかは不明。
別のソフトでも確認してみる。
SatelliteTrackerで、起動オプションに位置情報(ll=北緯(°),東経(°),標高(m))を追加してアクセス。星空モードで時刻を合わせ、ISSを「追跡」すれば、通過中の様子が見られる。
どこまで正確かは判らないが、うんと拡大すれば撮影状況のシミュレーションにもなる。
先日の天宮1号のように、頻繁に軌道要素が変わる場合は、多少ずれることもある。
それでも「多少」であって、ディスクから外れるような状態であれば、何かが間違っているので見直しを要する。
★ ★ ★
4/8追記。
今日は日面通過が見られる予定だった。気候もよくなった日曜のお昼過ぎ。太平洋から浜松市に入り、関東北部を通過して、いわき市で海へ抜けていくコース。
やはり確認するたびにコースがずれていったが、結局は月面パス観測地でど真ん中だった。
準備万端で待ち構えていたものの、その数分前からでかい雲がかかり、通過時刻には小雨。そして3分後には太陽が顔を出してきた。南西も北東も晴れているのにここだけダメ。
ひまわり画像を見ると、やはり雄踏・舞阪あたりは晴れていたっぽい。まったくツイてない。
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