麻布山の記事を書いていたら、戸中山林道のブログ記事を発見。あのバラ谷の頭へ向かった尾根の、すぐ向こうで事件が起きていた模様。
記事はそこで終わっているが、その先には昨年11月に出向いていたので補追※してみたい。
冒頭の写真は、5.0kmポスト過ぎの在りし日の壁面。大規模崩落のその岩塊らは、この天辺あたりのヤツらと思われる。
写真右が林道のゲート方向。写野から外れた右すぐに5.0kmポスト。背中にカーブミラーを背負って撮っている。
これ以外にも落石があり、関東森林管理局・天竜森林管理所からは通行止めが告知されている。
上記ブログにも写っているA型バリケード(2.5km)から「大規模崩落」(5.0km)までの間を通行止めとする、とのこと。7月13日付PDFで公開している。
さらには、水窪ダム先のY字路から戸中川橋までを浜松市が通行止めにしている。ブログにある、厳重にA型バリケードを重ねてあるその近辺の工事と思われる。
工事期間が「当分の間」ということは、おそらく今年中は通れない。バラ谷の頭、黒法師岳、丸盆岳、不動岳あたりへ向かうには、8.5kmの余分な林道歩きが課されることになる。
以下に地図にまとめてみた。Bloggerは1600px制限があるので、左1/3と右2/3で分けている。
地図はカシミール3Dにて、レベル16地図の50%縮小。文字はあずきフォント。
薄い赤色が、浜松市による通行止め。薄いオレンジ色は、森林管理所によるもの。
森林管理所pdf内の、地図と説明文とは少々ズレている気がするが、上記地図に落とし込むには掲載地図を優先した。
5.0kmの落石箇所とされる位置は、上記地図(5.0km先の「落石」)が正しい。pdf内の×印あたりは、以下のような状態。
奥に小さくカーブミラーが見えるが、例のブログにも写っているミラーがコレ。実際の落石箇所はその先。
そのブログにも間違いと思われる箇所がある。
「シブロク歩道」の写真があるが、地図にあるようにシブロクは4.5km地点。出会った順番に写真が掲載されているとすれば、「大規模崩落」の2枚前が正しい。
ちなみに1枚前の「広いところ」。バイクを停めているその場所が、バラ谷の頭へ向かう尾根端の取り付き広場になる。
そのブログの補追として書くことにしたので、以降はスタイルも真似させてもらうことにする。
少し戻るが3.0kmのあたり。この林道で、深層崩壊が最もよく見える場所。
この上流部には、中俣沢を堰き止めた土砂ダムもできている。ダムは、4.0kmポスト先の小屋付近からも見えるが、基本的には山の上から眺めたい。
トリK氏は5.0kmポストの大規模崩落で引き返しているが、その先の真南のカーブでも見上げるような大工事の跡。
寄って見ると、それは砂礫に埋もれた沢筋。
そして奈落の底へ。
こんな風景が、ごくごく当たり前に繰り返される。
日蔭沢。
バラ谷の頭から黒法師岳にかけての水を集めた沢。珍しく、切立った圧迫感がなくていい感じ。
5.5kmポストの先から振り返る。
1682尾根から取り付きの広場まで一望できる。バラ谷の頭は光芒の中。麻布山は前黒法師山に隠れている。
日蔭沢、葵沢に挟まれた突端部にも小屋がある。山中でトイレを心配しても仕方ないが、この林道で最後のトイレ。
ほかには、ゲート過ぎの小屋、水窪ダム、水窪市街「国盗り」北の公衆トイレ、渡辺商店脇の竜頭山登山口観光トイレなど。
天竜市街以降コンビニがないので、腹の具合が悪いときには結構シビアな環境。
ちなみに、ここにも、取り付き広場にも、4.0km小屋にも、川に下りられそうな道がついている。
6.0kmポスト付近。戸中山林道の支線がある。
左の矢印が距離ポスト。中央の矢印が、黒法師岳丸盆岳登山口案内ポール。右が支線。
支線はどんな状態だー……と覗きこもうとしたら、先客アリ。
廃道状態で、土盛りがされ、丸太を転がしてある。小屋の残骸のようなものもある。
葵沢の下流側。
岩岩していて、テンポよく段々に流れる。地層風の岩肌が独特。
葵沢上流側。褶曲模様も見える。
この沢は、鎌崩、丸盆、黒法師からの水が集まる。
葵沢左岸。
間知ブロックあり、木柵工あり、玉石積みあり。規模がとんでもなく、工法はバラエティに富み、雰囲気から歴史も感じる。
ちなみにこの橋は、昭和46年11月竣工。45歳の誕生月。
不動岳登山口。
厳しさは一変。安心感のある広場。無想吊橋の通行止めの告知もある。
その先には、謎の鉄骨階段。
穏やかな森の中に、荒れる気配が微塵もない広場。輪切りの切り株が並べてあったりもする。
……と、安心していたら、大崩壊。
地図の、天竜区の「竜」のあたり。
すぐ先の、浜松市の「市」の左あたり。
8.0kmポスト。
一見、険しいながらも整った普通の道。
振り返ると、小さいけれどすごく頑丈そうな橋。この形状は見たことがない。
万が一これが落ちたら、上も絶壁、下も絶壁。大きく迂回しても先ほどの大崩壊。考え始めるとゾッとする。
いよいよ道幅がなくなってきた。埋まるでも崩れるでもない、自然と山肌に還る雰囲気。
標高は1100m台後半。林道歩きだけで550mぐらい稼いでいる。
そろそろ終わりかと思っていたら、地図に無い沢があった。
浜松市の「浜」の北300mあたりの沢筋。地図では道が切れている。ガードレール付きの普通の橋が架かっており、水も汲める。
鎌崩の枝尾根間の沢だが、しっかりした水量がある。
その先は、結構埋まってる場所もあれば……
……まだまだ広いところもある。
標高は1190mあたり。向こうに見えるのは、六呂場山から延びる尾根。この尾根の裏側に中俣沢が流れ、端部が深層崩壊している。
ここにも林道が通っていたようで、地図には1本実線で描かれている。写真中央から右へ緩く下っている痕跡がそれと思われる。
歩けそうな感じはしない。
そして終了。最奥部の「崩壊」箇所。
進めなくはない崩壊ではあるが、倒木と崖の位置関係がいやらしい。腹もゴロゴロ。時間的、体力的に、ここで折り返すことにした。
この先すぐでヘアピンになり、この崩壊の上部へ続いていたらしい。そしてまもなく、左に沢筋を見ながら道が終わっていると思われる。
最奥地付近にて。
紅葉と前黒法師山。
♥ (サンカクヅル)
景色(9304×3927、2.38MB)。
一番低いところが、本流の東俣沢。深層崩壊は、右の尾根の裏側。全体に逆光でちょっと残念。
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