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静岡県内において、最遠かつ最南でのダイヤモンド富士。昨年に引き続き、今年も挑戦してみた。

最南を狙うので、太陽は最も北にある必要がある。今年の夏至は6月21日5:51(国立天文台・暦計算室)。そのころを狙うわけだが、一昨年の結果から61.5h離れるとダメなことが判った。したがって今年の観望ウィンドウは19日~23日の5日間、日の出と夏至との時間差は、およそ-49h~+47hになる。
撮影地は、地理院地図カシミールおよび現地調査などによる。県境尾根なので高低差や植生の影響をおおいに受ける。浜名区引佐町、陣座峠あたりの、見通しの利く場所を探す必要がある。

今年は梅雨入りが遅く、平年より半月も遅れた。夏至のまさにその日で、その直前の晴れ間に達成することができた。
2019年には画像処理で見えたものの、クリアに見えたのは初。2013年から、ここまでかかるとは……


ダイヤモンド富士@静岡県最南・最遠(撮影日:2024年 6/19,6/20,6/22 撮影地:陣座峠付近)(AviUtlあずきフォント使用)

この動画の最後のあたりは、日食用のサングラスを装着して撮影している。よく見ると3つほど薄らぼんやり黒いシミが見える。これらは黒点で、いちばん大きなものは3712(SpaceWeatherLive)という番号が振られている。NOAA13712などと呼ぶこともあるらしい。
ちなみに5月に低緯度オーロラを引き起こした黒点は、この真裏にあるものでまったくの別物。松本さんの観測ページで見比べると、経度が180°違うことが判る(5/96/19、それぞれ右下の大きな塊)。


上手いこと撮れたついでに、カシバード精度についても考えてみる。
日の入りをたくさん撮影して検証するなど頑張ったこともあったが、未だに解っていない。今回もやはりズレは生じているので、ある程度システマチックに補正する手順をまとめてみた。

なおカシミールにおいて、表示(V)-計算仕様の設定...(I)-樹木の影響(T)-樹木の影響を加味するにチェックを入れてあるので、2500m以下では稜線が20m上がるようになっている。近場の山並みの雰囲気は、この方がしっくりくる。
地球は7月始めに遠日点を通る(Wikipedia)。その直前なので、視直径は31.5′としている。大気差などは標準設定のまま。
現在使っているカシバードは、天体同士の位置精度はとてもよく、大気の浮き上がりも上手く再現されている。ところが太陽サイズが違うなど妙な落とし穴もある。

太陽のサイズを変え、単純にシフトするだけで合うようなので、空と地面との基準点が間違っているのかもしれない。


6/19のカシバード画像に重ね合わせ


6/20のカシバード画像に重ね合わせ

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