雪が降って間もない頃から思ってはいたが、一向に進んでいなかったので一挙放出。
雪の選挙から1週間あまり。ふと見ると、コジキカジ(Rubus sumatranus × R. trifidus)の冬芽が展開し始めていた。
カジ系は概ね気が早い。もしかしたら冬前に展開していたのに気づかなかっただけかも。
この時点で、ヒメカジイチゴ(R. × medius)あたりも冬芽の先が微妙に動きだしているように見える。
そんなカジイチゴ(R. trifidus)だが、地植えながら今年は花が見られないほどに劣勢になっている。
絶えそうなので実生を確保しようと思ったが、2023播種分は全てトヨラクサイチゴ(R. × toyorensis)になってしまった。
しょうがないので昨年、再び播きなおした。カジイチゴ系はほとんど当年発芽するので、よくあるキイチゴ類の3年目のような様相になる。
幸いにも過半はカジイチゴのようだったが、ヒメカジイチゴや謎の複葉株も発生した。
掛かったとすればボイセンベリー(R. ursinus × R. idaeus ※)が一番怪しいが、播種床が古土なので、休眠種子から発生した可能性もある。
3月に入ると、モミジイチゴ(R. palmatus)などが咲き始める。
畑の株で元気いっぱいなのだが、隣にいたビロードイチゴ(R. corchorifolius)は昨年、突然に枯れてしまった。シュートも出て葉も展開したのだが、そのまま逝った。2024年暮れに岸和田に送ったものが忘れ形見になる。
ここにはモミジイチゴもビロードイチゴも1株しかなかったので、これらの種を播けば自家授粉もしくはビロードモミジイチゴが出るのではないか。運が悪くても大量にあるクサイチゴ(R. hirsutus)との交雑なので見れば判るだろう……などと目論んだ。わずかに生った実を播いてみたのが2024年。
モミジイチゴは発芽せず、ビロードイチゴはいくらかは出たものの育たず。2度目の春を迎えた現在も変わりない。1株から自然に増やすのは難しいようだ。
その後も続々と咲いていく。冒頭株のひと月あまり後。
このころ、新入りのゴショモミジイチゴ(R. × calopalmatus)も咲き始めた。
昨年の、明けてまだ寒い頃にいただいた株。当年はさすがに無理だったが、立派な地下茎でシュートも元気よく伸びた。
この雑種は複数の地で発見されているが、これは熊本天草産とのこと。香川産は生るという話(pdf)もあるが、基本的には実は生らない。この株もダメだった。
新入りとしては、南アルプスエコーライン(しらびそ高原~下栗の里:飯田市上村)で採種してきたクロイチゴが出始めた。
2011年は挿木で成功したが、昨年分はわずかな発根わずかなカルスで力尽きている。
挿し穂と同時に食べ残しの干からびた実をもらってきて播いたところ、非常に発芽がよかった。果汁の残る実より断然よい。
その通り沿いで、ミヤマウラジロイチゴ(R. idaeus ssp. nipponicus var. hondoensis)の小群落も見つけた。
自家不和合性があるとつらいので、なるべく離れた(といっても数m)箇所から1本ずついただく。
地下茎で繋がってるかなぁ……と育ててみたら、明らかに別株なことがわかった。
右の葉裏が白くないものは、シナノキイチゴ(R. idaeus ssp. nipponicus f. marmoratus)と呼ぶらしい。
ちなみに種としては、いわゆるラズベリー、北海道などのエゾイチゴ、などを含めてR. idaeusになる。
新顔で咲いたものもいくつかあるが、別稿にする予定。
【 和名、学名の出典等について 】
- 標準和名や学名は、基本的に「YList」ページを採用する。
- Ylistに掲載のないものは、 Wikipediaの「キイチゴ属」ページのものを使う。これには「※」を付す。
- 交雑種名は、特に著名なものはそれを使うことがある。それ以外は、和名は両親から「イチゴ」を取った合成名、学名は両親を「×」でつないで連名とする。いずれも母体を先にする。(参考1/参考2)
- 例:カジイチゴ(R. trifidus)を母体にコジキイチゴ(R. sumatranus)の花粉を付けたもの → カジコジキ(R. trifidus × R. sumatranus)
- 雑種は、入手個体を「F1」とみなす。特に必要がなければ「F1」とは記載しない。その子は「F2」となる。たとえばファールゴールドの実生は、「ラズベリー・ファールゴールドF2」と記す。
- 同種が複数株あって区別を要する場合は、和名の後に#番号を付す。従前1株だったものは、それを#1とする。株分けなど栄養繁殖個体は枝番号を付し、#1-1などとする。












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