各種イベントやら手続きやらで忙しくなったところに、収穫が重なり事故処理など余計なタスクも加わって、この秋冬は怒涛の日々だった。
ようやく一息つけたところでふと見返してみると、とある切手が目に留まった。
キイチゴではないか。しかも黒い。
そういえば今年は、ついにクロイチゴ(Rubus mesogaeus)が芽吹かなかった。
2011年に仲間入りしたこの株は、冷涼な御池山から酷暑の浜松に下ってきたもの。
山地種は得てして、暑さで衰えて「カイガラ」まみれで力尽きるパターンに陥るものだが、特段の配慮も要らず毎年元気に咲いて実っていた。
それが突然、所望のコメントもあったこの年、あっさりと逝ってしまった。原因は判らないが、コガネ子か何かの食害ではないかと想像する。
故人がいっしょに連れていってしまったのを詫びて、請求書の切手になって戻ってきたようだ。
……などとキレイにまとめようと思ったが、どうも実の着きかたが違う。葉も雰囲気が違う。
まぁ普通に考えれば、レアなクロイチゴなんぞをモデルにはしないわけで、いわゆるブラックベリー(R. fruticosus ※)の類の刺繍を絵柄にしたもののよう。
日本郵便のページによれば、切手は種類も増え、いまどきはシールになっているものまであるらしい。そのなかに「グリーティング(ライフ・花)」というセットがあり、そのうちの一枚だったよう。
昔は、何かの記念日前後にだけ発売される「記念切手」を、なけなしの小遣いと相談しつつ厳選に厳選を重ねて買っていたものだが、時代は変わったようだ。
なお2025年1月時点で、当該の切手は既にリストにない。
【 和名、学名の出典等について 】
- 標準和名や学名は、基本的に「YList」ページを採用する。
- Ylistに掲載のないものは、 Wikipediaの「キイチゴ属」ページのものを使う。これには「※」を付す。
- 交雑種名は、特に著名なものはそれを使うことがある。それ以外は、和名は両親から「イチゴ」を取った合成名、学名は両親を「×」でつないで連名とする。いずれも母体を先にする。(参考1/参考2)
- 例:カジイチゴ(R. trifidus)を母体にコジキイチゴ(R. sumatranus)の花粉を付けたもの → カジコジキ(R. trifidus × R. sumatranus)
- 雑種は、入手個体を「F1」とみなす。特に必要がなければ「F1」とは記載しない。その子は「F2」となる。たとえばファールゴールドの実生は、「ラズベリー・ファールゴールドF2」と記す。
- 同種が複数株あって区別を要する場合は、和名の後に#番号を付す。従前1株だったものは、それを#1とする。株分けなど栄養繁殖個体は枝番号を付し、#1-1などとする。
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