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船井電機が新しい反射型ディスプレイを開発した、と日経新聞(2008-11-18朝刊13面)が報じた。ところが船井電機からのリリースがない。調べていくと、どうも子会社の船井電機新応用技術研究所によるもののよう。プレスリリースは以下のサイトなどで読める。
この新反射型表示デバイスは、ダイナミックECD(Dynamic ElectroChromic Display)という。
感熱紙は、ロイコ染料と顕色剤が使われ、熱を加えることで両者が融合、化学変化を起こして発色する。今回のディスプレイは、この染料の溶液に通電することで発色させる。また逆方向の通電で元に戻る。
染料溶液は十分狭い間隔(50μm程度)の透明電極シートで挟み、TFTを使わない独自の方法でマトリックス駆動する。染料の特性から、高速(0.1ms)に発色し、コントラストが高く、見た目も紙に近く目に優しい。また、TFTを使わないため安価に製造できる。
新聞報道によれば、消費電力は0.16mW/cm2。価格は液晶の1/3程度。来年中に製品化し年商2億円を目指す、とのこと。

温度特性や書き換え寿命、紫外線ほかの環境耐性などの記述がないが、どんなもんなんだろう。

電子ペーパーは、すでにマーケットも立ち上がりつつあり、方式もいくつか存在する。

歴史があり、もっとも幅を利かせているのが、E Inkのマイクロカプセル型電気泳動方式。
カラー化などで凸版印刷と提携しており、解りやすい説明ページがある。各社の電子ブックリーダなどはこの方式。

馴染みのある液晶を使うのは、富士通研究所コレステリック液晶によるデバイスを開発、広告板などで試験運用中の模様。比較的鮮やかな表示が得意だとか。

ブリヂストンは独自に電子粉流体によるデバイスを開発。
日立などとともに広告版などで試験運用中の模様。商品タグでの販売実績もある。

異色なのは、富士ゼロックス
一般に電子ペーパーは、外部から電気的に表示や消去が行われるが、これは電気と光によって記録する。
マイクロカプセル化したコレステリック液晶に有機光導電材を組み合わせた構造。光導電材は、当てられた光の強度で電気的特性が変わる。パルス電圧をかけて光を当てると、光の強度によって変化した光導電材と液晶とで「分圧」された状態になり、結果、光の強さが液晶に記録される、というもの。
1秒程度で書き換えができ、1万回程度の寿命があるとのこと。

電子ペーパーコンソーシアムによれば、さらに多様な方式、メーカがあるらしい。

ブラウン管を駆逐した、液晶とプラズマの天下に割って入ろうという有機EL。そんな動画パネル界のような派手さはないものの、静止画パネルも各社静かに熱い戦いが続いている。

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