フロアーを野晒しにして2年経った。
目印の布テープは剥がれ落ち、マジックのインクもすっかり消えている。
前回記事にした1年目の時点で、すでに差は見られたが、さらに1年経つと見事なまでに違いが判る。
左の一般的なフロアーは、突き板がひび割れ、V溝部などではめくれ上がってしまった。廃屋のベニヤがめくれるような、まさにそんな風。この状態は、晒して1年半頃から目立ち始めた。
一方のSCG-6030。こちらはまったく損傷無し。めくれはもちろん、ザラツキ、粉吹きなどもない。屋外の汚れの付着があるのみ。
さすがに基材の合板部は、黒ずみ傷みもある。ただ、立て掛けて水切れがいいせいか、膨れたりめくれたり腐ったりは無い。
SCGフロアーは、実験開始と同じころから、鉢置きの敷板にも使っている。
梁を渡し、その上に載せる形なので、水切れ通風は良い。ただし鉢置きなので、常に水がかぶり、直射日光が当たり、素焼き陶器が引きずられている。
2年経っても、泥汚れ以外の、表面の劣化らしいものは感じられない。木口や裏面はさすがに傷んで、カビらしきものも見えるが、めくれなどはない。
このフロアーは使える。
永大のサイトで、これがどの商品に該当するのか探してみた。
強靭な表面コートが特徴だが、コートはいろいろ謳ったものがたくさんある。それ以外の加工の特徴……溝内までコートされ、Rの付いた溝、短辺方向は溝無し、表面は樹脂加工っぽい……などから調べてみる。
どうやら、エコメッセージSパワーアトム(デジタルカタログ)が相当品らしい。ただしこの柄は、昨年6月で生産終了、とある。
パワーアトムは、合板基材の上に、硬質フィルム(硬質バッカー+オレフィンシート)を貼り、さらにEBコートがしてある。硬質バッカーでググると、他社各社にも同様の製品はあるよう。
硬質バッカーは、丈夫な樹脂板らしい。外部からの圧迫に耐えるためのもの。
オレフィンシートは、おそらく木目印刷された突き板代わりのもの。オレフィンは、ごく一般的な樹脂の総称で、PEやPPなどもオレフィン系と呼ばれる。
EBはElectron Beamの意。電子線照射によって、EB硬化性樹脂の塗膜を硬化させたり、PEなどの樹脂の改質を行ったりできるという。EBコートは、表面の傷のつきにくさを担保していると思われる。
「EBコート」が具体的にどのようなものかは判らないが、表面の透明部はそれなりの厚さがあったので、樹脂シートの表面改質のような気がしている。
since 2007.8 by K-ichi
2 件のコメント:
実験レポート、興味深く読ませてもらいました。
私は盆栽エースという商品を使っています。
ようするにコンクリートの製の盆栽棚なんですが、盆栽エースは中が中空になっていて、一般的なコンクリート板よりは軽いです。
1.0mで1780円もするので、買ってしまうと財布も軽い軽い。
フロアー入手先の関連でいうと、「アスロック」が近いのかもしれません。押出成形セメント板で中空です。でも、硬くて重い。
うちは鉢数が多いので、板に載せるのは臨時扱い、なるべく8号菊鉢で揃えて、2本渡した棒に挟んで吊るすようにしてます。「置く」と虫が住んだり根が逃げたり、あまり良い事ないんで。
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