各種機能を調査してまとめ、音源を揃え、車載実働試験に入っていた。
機能にも性能にもおおむね満足だったが、一点、アイドリングストップの度に再生モードがクリアされる問題があった。いつもで聞きたいのに、それができない。ON-セル、ACC-ONなどの切り替えは機械的に行われており、瞬停が起こっているのだろう、と推測。対策を講じてみた。
どうせなら、セルを回す時間ぐらいは頑張れるようにしたい。短時間のバックアップは作例がある。
手元には、5.5V1.0Fのスーパーキャパシタ(SPC)がいくつかある。過去の作例ではNEC製を使ったが、後に入手したELNA製は厚さが半分。これなら筐体に収めてしまえそう。
理想的には、とらんすみっ太回路外にキャパシタを入れたかったが、車のバッテリではどんな高圧が来るか判らない。7809あたりを咬ます手も考えたが、SPCの2直で容量半分というのもつまらない。
基板を見ると、見知った顔の78M05が載っている。USBコネクタもある。「ここが安定5Vですよ」と魔の誘い。まんまと乗った。
筐体下側にスーパーXでSPCを接着。両足はUSBの電源ピンに接続。入力のダイオードは、配線材を外して直列に挿入。基板には手をつけず、最小限のハンダ付け作業で完成。ブロック図の赤いところが改造部。
実際に使ってみると、電源オフ時に多少パカパカするものの機能には問題なし。シートベルトを締めたときに設定したがずっとキープできている。
……そろそろ記事にでもまとめておこうか、という数日経ったある朝、突如電源が切れる。挿しなおしても入らない。
帰宅後、分解して電源を入れてみると復活。が、すぐに機能停止。今度はバックライトは光っているが、それだけ。表示もなし、電波も出ない。必ず0.07Aあった消費電流も0.01A程度で留まる。
原因は解らない。でも、逝ってしまったらしい。
改造時の実験の様子 (使用フォントはあずきフォント)
背景の音声は、電波をラジオで受信したもの。
電源オフ時にパカパカする、という現象は認識していた。ただ実車では、電源オフでラジオも消えるので、見た目以外の実害はなかった。
電源を切ると、キャパシタの電圧が下がっていき、3.5V(推測)を切るまで下がると機能停止、表示が消え、電波が間欠になり、バックライトが大きく点滅。電波が途絶えたあとは、痙攣するかのようにバックライトが小刻みに点滅しつつ暗くなっていく。肉眼で確認できなくなるまで3分弱かかった。そのときの電圧は2.26V(実測)。
とらんすみっ太はじつは5Vでも動く。7805を経由するので、本来5Vであるべきライン(USBなど)は3.5Vになっている。それでもバックライトが少し暗いだけで動作に問題はない。電源供給を絶つと、SPCをつないであっても即停止する。
ダイオードを追加した状態では、動作はするが不安定で実用に耐えない。5Vラインは2.9Vぐらいになっている。この件、および消費電流と停止までの時間から、上記3.5Vの推測をした。
ちなみにこの、5Vライン3.5V状態で、ダイソーのUSB・SDカードリーダも使ってみた。
USB端子には3.5Vしか出ていないにもかかわらず、新しい角型の方は動作した。旧型は、アクセスするもののリセットがかかってリトライを繰り返す、のような雰囲気。
以前、RIGOLオシロで動作しなかったのは、電源電圧の問題かもしれない。
12Vを供給(5Vラインはちゃんと5V)してやれば、いずれのカードリーダも正常に動作した。
以下に、分解の様子などを列挙しておく。筐体の固定方法は、昔も今も、将来も変わらないはず。
細かな製造不良が散見される。すぐ壊れた、というコメントも分からなくはない。
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