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ミヤマニガクマ(仮)というのは、2016年に神坂峠で見つけた株。

岐阜県側から登っていった、峠にほど近い駐車場にそれはあった。並んで生えるクマイチゴ(Rubus crataegifolius)と瓜二つの姿ながら、幹や葉の質感はニガイチゴのようなもの。現地で交雑したなら、片親はミヤマニガイチゴ(R. subcrataegifolius)ということになる。
ひと冬越した芽が翌春の結果枝になる、というキイチゴのサイクルから、定期的に草が刈られる駐車場や道路わきで、開花結実を見るのは難しかった。ただし、小株や挿し木から栽培してみて、交雑種であろうことは判っている。

去る7月17日、いい頃合いではないかと再び出向いてみた。
とある書籍にあった、バラミヤマモミジイチゴが見つかったらラッキーかな、などという含みも持ちつつ……

浜松からは、R257などでR19まで出て、県道7で馬籠方面へ向かう。ひたすら道なりにいけば、やがて右手に案内板が出てくる。冷川を渡って山道に入っていくと、別荘あり民家ありキャンプ場あり。そののちに最後のトイレがある強清水に着く。もう一息すすめば、いつもの駐車場、大檜分岐の広場(標高1312m)がある。今回は工事中だったため、少し先で路駐とした。

この大檜分岐からヘアピンを8つ経由すると神坂峠。このあたりがいつもの散策ルートになる。

さっそく最初に発見した峠近くの駐車場を確認するが、当該株は確信が持てないほどに劣勢となっていた。ミヤマニガイチゴもたくさんあったのだが、それすらまばら。徹底した草刈りがなされたのかもしれない。
ただし今回は、周辺で複数のそれらしい株が見つかった。とくに初見株の数10m北の路肩では、若実が生っている株を見つけられた。


グレーチングとミラーの中間左側

ぎりぎり刈り残された感じ

スケール感

若実の萼は半閉じ(ややミヤマニガイチゴ風)
果柄はしっかり(ややクマイチゴ風)
毛深さも斑もない(ミヤマニガイチゴ風)

小核果は尖る(クマイチゴ風)

一枝もらって花瓶で5日後

ちなみに、バラミヤマニガイチゴは確認できず。
バライチゴ#1(R. illecebrosus)は開花し始めたところ、ミヤマモミジイチゴ(R. pseudoacer)は若実なので、交雑には花期的に難易度が高そう。
バライチゴやクサイチゴ(R. hirsutus)などは、比較的時期を問わずに咲いて実るイメージがあるので、バライチゴが大量にある環境でモミジイチゴが存在する環境があればワンチャンあるかもしれない。





【 和名、学名の出典等について 】
  • 標準和名や学名は、基本的に「YList」ページを採用する。
  • Ylistに掲載のないものは、 Wikipediaの「キイチゴ属」ページのものを使う。これには「※」を付す。
  • 交雑種名は、特に著名なものはそれを使うことがある。それ以外は、和名は両親から「イチゴ」を取った合成名、学名は両親を「×」でつないで連名とする。いずれも母体を先にする。(参考1/参考2)
    • 例:カジイチゴ(R. trifidus)を母体にコジキイチゴ(R. sumatranus)の花粉を付けたもの → カジコジキ(R. trifidus × R. sumatranus)
  • 雑種は、入手個体を「F1」とみなす。特に必要がなければ「F1」とは記載しない。その子は「F2」となる。たとえばファールゴールドの実生は、「ラズベリー・ファールゴールドF2」と記す。
  • 同種が複数株あって区別を要する場合は、和名の後に#番号を付す。従前1株だったものは、それを#1とする。株分けなど栄養繁殖個体は枝番号を付し、#1-1などとする。

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