「免許証をもらいに来ました」
「え? (裏面確認) ……えっと、フクシャですか?」
持ち込み写真で免許を作ることを、「フクシャ」と呼ぶらしい。持ち込んだ写真を「複写」して作成するからだろう。
「それじゃここに、受け取りの印鑑を……」
「え? (聞いてないし)」
とりあえず、丸に苗字のサインでよしということになった。
画像は、原本とした300dpiのネットプリントと、免許証を重ねてみたもの。右の切り抜かれたところが、実際に使われた部分。複合機(PX-A650)でスキャンした。
ぱっと見は、ややくすんだ印象。きれいな緑色の背景は、渋茶色に変わっている。画像ソフトで確認してみると、R成分を少し足し、ソフトフィルタを掛けた感じ。彩度も少し抑え気味か。良く言えば、美肌化された状態。
免許証の写真サイズは、縦×横が30×24mmのはずだが、それぞれ0.3~0.4mm小さくなっている。かつ、写っている内容は微妙に拡大されている。
例によって、右目の瞳で比較してみた。
前回同様、FM-1500を使用し、対物10×、接眼5×の50倍。コリメート撮影で、円形視野のものは実視野直径約2mm、そうでないものはそれを約5.5倍したもの。
原画ファイルをネットプリントで印刷、それを持ち込み写真として免許を作成した。
MSPaint(Windowsのペイント)による補間画像、複合機印刷画像、マルチコピー機印刷画像は、比較参考のために並べた。
複合機は、EPSONのPX-A650。フォトペーパーに最高画質で印刷。マルチコピー機は、7-11店頭のもの。30円の通常L版印刷。
この記事を書くにあたり、「MSPaintの癖」に戸惑った。
拡大画像は、ドットがそのまま大きくなってモザイク状になってほしかったのだが、勝手に補間されてしまう。言い方を変えれば、ぼやけてしまう。ところが前回、「a」を拡大した時には、素直にドットが見えた。
設定箇所も見当たらず、ネット上にも情報は無し。あれこれ試すも、切り替わりの条件が複雑で読み切れなかった。
Win7付属のMSPaintに於いて、とりあえずそれらしいと判ったのは以下のとおり。
1. 48×48px以下の画像はそのまま拡大される。
2. 128×128px超の画像は補間がかかる。
3. それ以外の場合は、内容によって処理が変わる。
問題は3.で、白地に落書きしたようなものはそのまま拡大、写真のようなものは補間がかかる。具体的にどのような判断ルーチンなのかは不明。
WinXPのものから、だいぶバージョンアップされたMSPaint。この切り替えの設定はほしかった。
冒頭の写真は、複合機で撮ったもの。ついでなので、スキャナ性能も見てみた。
PX-A650は、主走査1200dpi、副走査2400dpiとなっている。撮像素子が、1200dpiで並んでいるという意味。300dpiのネットプリントは余裕でスキャンできるはずなので、1200dpiで試してみた。
結果は、妥当なところ。文字を構成する1ドットが、ちゃんと4ドットに分解されている。色収差っぽい色づきも再現されている。
1000円札のマイクロ文字も見てみた。NIPPON GINKOと書かれたそれは、最小のものは0.25mmほど。うんと明るいところでなら、肉眼でもなんとか読める。表面の透かし上方、赤ストライプが重なった部分が一番厳しい。
1200dpiでスキャンすると、アルファベットが12px程度で表されるので、十分に読みとれる。
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