ロケット打ち上げを浜松から見られないものかと、ここのところ画策しているが、H2B F5には曇られ、H2A F29は昼間で断念。F29では、夜光雲(ロケット雲)を目にしていながら撮り逃す、という失態も。
今回の打ち上げは夕暮れで、噴射炎を見るには空が明るすぎ、夜光雲が広がるころには暗くなってしまうのではないか、と懸念しつつも出向いてみた。
種子島は、浜松から800km。遠いのでロケットは小さく暗く、しかもいくらか昇ってからでないと見えない。
浜では方角の見当がつけづらいので、山に登ることにする。撮影地は立須。奇岩の上に三脚を構えて挑む。
夜光雲(ロケット雲)の動き@立須
打ち上げ時刻、当然何も見えない。10分余経ったころ、流れる雲の上層部に、ややオレンジがかった「ムラ」が見えた。
18時を回ると、1等星が見え始める。オレンジのそれは、時間とともに南に上に流されつつ、うねり、広がり、いかにもロケット雲らしく化けていく。
F29で見えた雲は、打ち上げ1時間半後であの広がり。今回の動きから、ロケット由来だと得心する。
打ち上げから45分あたりで見えなくなったが、その時点で5°×25°ぐらいにまで広がって見えた。
打ち上げ時の西空、その後の南空なども眺めてはみたが、ロケット本体は見えなかった。
撮影は、Caplio R2。
明るいうちはオートで、撮像が暗くなったら長時間露光に切り替える。インターバル撮影とし、最初は12枚/分、最後は8秒露出5.5枚/分程度になっている。
映像内の画像は、カシミール3Dを使用した。
飛行ルートは、打ち上げ計画書pdfの画から、フェアリング分離位置を拾う。これでルートを引く。SRB燃焼終了位置は記載がないので、F25/F26の比較pdfから、射場からおよそ35kmあたりと見当。ルート上にプロットし、高度を設定して、おおよその経路を求めた。
映像をよく見ると、SRB燃焼終了のころに、オレンジ色の直線状のものがなんとなく見える。大雑把な経路予測でも、カメラレンズで撮る程度の精度はでているよう。
夜間でよく晴れていれば、SRBのかすかな灯も見られそう。
足場の悪い岩場、寒風、強風の中、まずまずの収穫かな、と帰宅。データを整理しつつ、ネットを浚ってみて愕然。
都内の国立天文台の敷地から、ロケット本体を撮影できた、とのこと。YouTube映像では、2段目の燃焼終了まで撮れている。
ただ、東京は10分ほど日没が早いので、そのアドバンテージは大きいはず。撮影(17:50ごろ)の10分後なら、浜松でも星が見え始めている。
ところが、石廊崎で見たというレポートもあった。こちらは時差5~6分。
だいぶ淡い感じだが、ここまで見えたとなるともしかしたら……という気もしないでもない。
石廊崎の記事では、2段目が戻ってきたことにも触れている。19:20ごろ、一周してきて、軌道修正のために4回ほど噴いたらしい。
YouTubeにも、噴射3回滑らか映像と、噴射4回紙芝居映像がアップされている。
知っていれば、もう30分ぐらい耐えたのに……
石廊崎の人は、ひまわり8号の画像についても書いている。
8号になって、高解像度、高頻度の撮影がされるようになった。2.5分間隔なので、ロケットが打ち上がっている間に複数回撮れる。記事にはgif動画が載っている。
画像はNICTの「ひまわり衛星プロジェクト」から得られる。
ひまわり衛星データアーカイブ → ひまわり8号動画像専用ダウンロード(主に一般利用者向け) → ダウンロードページへ移動、と進める。
17:47:30の画像で、3点に別れたところが見える。ただし、光点1点が、9Mpxの中の数pxという大きさ。
右にその画像を掲げる。
追記した白線の交点にそれはあるが、3点の広がりが白線の太さよりやや広い、という程度。
もともと微小な上に、bloggerは強制的に1600pxに縮めてしまうので、より見づらくなっている。
2.5分画像を見るには、別の方法もある。
ひまわり8号リアルタイムWebで、右上の「…」からメニューを開き、「展示モード設定」ダイアログで「日本列島」を選ぶ。上部中央のカレンダーアイコンから日付を、下部のスライダで時刻を選べば、過去7ヶ月ほどの任意の日時を見られる。
移動や拡大縮小が自在なので、見るだけならこちらの方が便利。
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