このとらんすみっ太は、MP3などの音声音楽をFMトランスミッタで飛ばす、というカー用品。シガーソケットに挿して使い、カーラジオでFM放送として聞く。音声ソースは、メモリカードやライン入力など。
カセットアダプターのようなギミックにも興味は湧いたが、オールインワンで挿せば聞ける、安価でお手軽な方を選択した。
スマホからBluetoothで、などとイマドキを気取るのもいいが、ダウンロードより円盤を買いたい世代なので、固体メモリからアナログで飛ばすのもよかろう。
購入はアマゾンで、税込送料込620円。購入店はIris Teckだが、もう扱いはない模様。現在のアマゾンでは、730円とか750円とかいうあたりが最安値っぽい。
商品の☆評価は最低レベルだったが、MP3デコーダ、USBホスト、FMトランスミッタ、各種コネクタ……等々で数百円と考えれば、十分元が取れる玩具、と踏んだ。
実際に試してみると、悪くない。癖はあるもののトラブルは無く、十分使える。小型軽量コンパクト。微妙なデザインも、風景のワンポイントと思えば気にならない。
ネットを眺めると、似た形状のものはいくつかあるよう。購入品は7セグ液晶だったが、グラフィック液晶のタイプもある。しかも黄色筐体でヒューズ入り。
USB/SD挿入が同じ口のものや、microSDやライン入力が無いタイプもある。リモコンも数タイプあるらしい。
たいていはノーブランドだが、Libra等ブランドを冠しパッケージングした商品もある。基本的な機能性能および製造者は同じと思われる。
アマゾン掲載写真はいい加減なものが多いので、おおよその参考ぐらいに思っておいた方がよい。
購入品は中国からの発送で、注文から11日かかった。小形包装物、というカテゴリらしい。総重量94.5g。
やや厚手で、柔軟性のある紙封筒。プチプチの内張りあり。商品は、プチプチの袋に入れた上で、これに入れてあった。納品書も領収書も何も無し。丈夫なパッケージに入っていたものの、その角は潰れていた。RIGOLオシロに比べればマシではあるが……
RI901234567CNのようなトラッキングコードが付いており、ChinaPost-Track.comでも郵便追跡サービスでも検索できる。ちなみに前者は、1週間もしないうちに記録が抹消される。
すぐ壊れる、車のヒューズが飛ぶ、など怖いコメントが多いので、バッテリ駆動で電気特性を見てみた。
12.46Vのバッテリ直結では、消費電流は0.07A。瞬間的には0.06~0.12Aの範囲が見られた。ポーズ時は、0.05~0.06A。よって、再生時の消費電力は0.872W。
本体を触ると、ほんのり暖かい。
パッケージには12V/24V兼用とある。一方で、トラックで融けた、というコメントもある。融けては困るので、低電圧で試してみた。
4.99Vでは動作電流0.07A、ポーズ時0.05~0.06A。通常動作時で0.349W。この電圧でも動作には支障なかった。3.06Vでは、電源が入らなかった。
電圧が変わっても消費電流がまったく変わらない、12V、5Vで動いて3VはNG、廉価、ということから、おそらくシリーズレギュレータ相当で作った3Vあたりで回路は動いていると思われる。
24Vで使った場合には、装置全体の消費電力は1.68W程度になりそう。融けることは無さそうだが、かなり熱は帯びそう。個人的にはちょっと使いたくないかも。
輻射ノイズについても調べてみる。
本機の出せる周波数は、87.5MHz(デフォルト)~108.0MHz。静岡市まで出向かないと周波数の合う局がない。
たまたま87.6MHzの店内放送(?)があったので合わせてみたが、特に影響は無かった。FM方式は、電波の強い方が勝つ性質があるので、混信もない。
87.5MHzで使用し、80.3MHz以下の放送局についても影響は無し。
AM放送帯にはノイズが乗る。
576kHz、1404kHz、1521kHzあたりが聞けるが、周波数の低い方がノイズが大きい。いずれの周波数にも小さな雑音が入り、576kHzでは小さなピー音も乗る。
車庫に入るなど、放送電波が弱く本機が強くなるとより顕著。576kHzは放送が聞き取れない。1521kHzは、受信レベルはもっとも弱そうだが聞き取りはできる。
1404kHzは、周波数が高めで電波も強いので、いずれでも雑音は入るものの普通に聞けるレベル。
MP3FM
Extreme Music Experience
Colorful LCD DISPLAY
Built-in USB 2.0
Multi-function Car FM
Transmitter with Remote Control
Features---
-Patented design with rotatable handle to fit any car charger
-Adopted frequency phase lock loop technology and 3D sound
coding technology
-Supports TF/SD/MMC card and USB device
-Supports MP3/WMA files
-16-bit large LCD screen to display track information
-Last frequency memory feature
-FM channel range from 87.5~108.0Mhz(Total 206 channels)
-Built-in equalizer for optional digital sound output
-Infrared remote control for optimum function cintrol
Specifications---
-Transmission range 10m
-Power source: 12/24V DC(car lighter socket)
-FM channnel: 87.5~108.0Mhz
-Left-to-right separation: >=40dB
-Distortion: 0.3%
パッケージ裏表の文言Extreme Music Experience
Colorful LCD DISPLAY
Built-in USB 2.0
Multi-function Car FM
Transmitter with Remote Control
Features---
-Patented design with rotatable handle to fit any car charger
-Adopted frequency phase lock loop technology and 3D sound
coding technology
-Supports TF/SD/MMC card and USB device
-Supports MP3/WMA files
-16-bit large LCD screen to display track information
-Last frequency memory feature
-FM channel range from 87.5~108.0Mhz(Total 206 channels)
-Built-in equalizer for optional digital sound output
-Infrared remote control for optimum function cintrol
Specifications---
-Transmission range 10m
-Power source: 12/24V DC(car lighter socket)
-FM channnel: 87.5~108.0Mhz
-Left-to-right separation: >=40dB
-Distortion: 0.3%
仕方がないので、機能仕様について実働で調べてみた。
物理的寸法は画像の通り。ボタン部が浮いてるせいで、振るとカラカラ音がする。
電源スイッチは無い。シガーソケットに電圧が来れば即動作する。
音源ソースは、USBメモリ、SD/MMCカード、microSD、アナログ入力、の4つ。
よそのページを見ると、USBは64GBまで、SDは32GBまでなどとある。SDカードは、2GBのSDおよび16GBのSDHCで動作を確認した。
USBメモリは、以前実験したダイソーのSDカードリーダと、上記SDカードとの組み合わせで確認した。
microSDは、コネクタは見えるが上手く挿さらない。なんとか奥まで挿入するも、結局は認識しなかった。
アナログ入力は、スレテオのミニプラグ。32cmのコードが付属するが、実用には短すぎる印象。本体のコネクタは接触が悪く、常に横にテンションを掛けてないと導通しない。使えない。
USBとSDとの両挿しの際、いずれが動作するかは、前回起動していた方が優先される。ホットスワップで後挿しをすれば、そちらが優先される。
再生曲番を記憶するリジューム機能があるが、USB/SDそれぞれで記憶している。次回再生は、その曲の先頭から。
アナログ音声は、メモリ類がいずれも挿さってない状態でのみ有効になる。
再生可能ファイルはMP3/WMAとあるが、無圧縮のWAV(44.1kHz 2ch 16bitで確認)も使える。MP3は、128kbpsCBR、320kbpsCBR、128kbpsABR、Q5VBRで動作確認した。
ファイル名には、日本語もハングルも使える。
音声分離および音量調整のため、「えこでこツール」を使った。通常はデフォルトの89dBで変換するようだが、FM放送と同レベルの音量にするには95dBあたりが妥当だった。6dBアップは音圧2倍を意味する。
MP3変換には、Lameコーデックを使うこともできる。ABR、VBRといったビットレート設定にはこれが必須。ただ、ファイル名にハングルがあると、変換はできるものの途中でエラーが出る。処理結果をファイルに書き戻す部分で、ファイル名を上手く扱えないらしい。いちいちダイアログの相手をしなければならず、面倒なので標準のCBRを使った。対処方法は、古いバージョンを使うのだとか。
本機の液晶に表示されるトラックインフォメーションは、曲番号のみ。この番号は、起動時に一定のルールで振られる通し番号。
フォルダの優先順位は、ルートが最も高く、そのあとはフォルダ名の昇順になる。
優先順位の高いフォルダから順に、フォルダ内のファイルに番号が振られる。フォルダ内もファイル名の昇順と思われるが、Explorerでのソート順とは一部異なることがある。
本体にあるボタンの機能は以下の通り。[]内は、長押しでの機能。
液晶表示は、普段は周波数を表示する。機能切り替えなどのときには、それが1~2秒表示される。
- |<<
- 1曲戻し/[連続ボリュームダウン]
- 戻した直後は曲番が、ボリュームは~の17段階が一時的に表示される。
- 再生曲の曲番、およびボリューム値は、電源を落としても記憶される。
- >/■
- 再生/ポーズ/[再生モード選択]
- 再生開始直後は曲番が、モード選択時はそのモードが一時的に表示される。ポーズ中だけはずっと。
- 再生モードは、、、、の順に選択できる。全曲通し再生、フォルダ内通し再生、現在の曲のリピート、全曲ランダム再生、の意味。
- ここでのランダムは、通常の擬似乱数ではないらしい。一曲戻しても、前に再生していた曲には戻らない。
- この設定は記憶されない。電源オフなどリセットがかかるとに戻る。
- >>|
- 1曲進め/[連続ボリュームアップ]
- A-
- 搬送波0.1MHzダウン/[連続ダウン]
- 周波数は電源を落としても記憶される。
- B+
- 搬送波0.1MHzアップ/[連続アップ]
指向性が強めなので、光の向かう方向をある程度見定める必要がある。巷では使い物にならないとの評判だが、コツをつかめば1m離れても反応する。
ボタンにクリック感はあるものの、そこからもう一押ししないと反応しないので注意。
裏面に書かれた電池のサイズは嘘。CR2025ではなくCR1220が使われている。
ただし電池ホルダは作り直されている風。爪など一部折り取れば、CR2025が使えそう。
ボタン機能は以下の通り。
- CH-
- 搬送波0.1MHzダウン/[連続ダウン]
- CH
- 機能なし
- CH+
- 搬送波0.1MHzアップ/[連続アップ]
- |<<
- 1曲戻し
- >>|
- 1曲進め
- >||
- 再生/ポーズ/[再生モード選択]
- -
- ボリュームダウン/[連続ボリュームダウン]
- +
- ボリュームアップ/[連続ボリュームアップ]
- EQ
- イコライザ選択
- ~の順。それぞれは、ノーマル、重低音、低音高音強調、サラウンド、ハイパスフィルタ、モノラル……な感じ。
- ノーマル、低音域強調、低中音域強調、中音域強調、中高音域強調、モノラル……かもしれない。耳スペアナ調べなので、まぁだいたいそんな感じ。
- モノラルは、他より明らかに音量が小さく、こもっている。実際には音は左右に分かれており、モノラルではない。
- 効果は現在の再生曲でのみ有効だが、設定自体は記憶されている。謎仕様。
- 電源オフでリセットされに戻る。
- FOL+
- 次のフォルダの先頭曲へ移動
- FOL-
- 前のフォルダの最終曲へ移動
- 0..9
- 曲番号設定
なお記事中には、「あずきフォント」、および7セグフォント「DSEG」を使用した。
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