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2/22 庭先自生のクサイチゴ
暦は春。春一番も吹き、キイチゴらの冬芽が動き出したよう。

多くは葉を落とし、冬芽を作って越冬する。が、なかにはそうでないものもいる。
クサイチゴRubus hirsutusやコジキイチゴR. sumatranusあたりは、耐えられるだけ耐えてなるべく葉を残す。冬芽は、葉がはみ出たような中途半端な姿だったりする。
クサイチゴは、陽だまりでは真冬に咲いている株すら見かける。

クサイチゴとカジイチゴR. trifidusとの雑種であるトヨラクサイチゴR. × toyorensis も、それに準じて姿が大振りなクサイチゴの風。


2/19 カジイチゴ
芽吹く一番乗りはカジイチゴ。すでに葉を展開し始めている芽もある。

カジイチゴも葉を残したがるが、冬芽は冬芽としてしっかり作る。ただし、いっせいに動く感じがしない。いまも堅い冬芽がまだ残る。
花も実もダラダラとつける。季節季節でけじめをつけないのが彼ら。


2/19 モミジイチゴ#2(細弁)
カジイチゴと先陣を争うのはモミジイチゴ#2R. palmatus。中でもこの、細い花弁で枝垂れる株が早い。

この株、咲くのは咲くのだが、なかなか生らなかった。対策として、通常の倍量を施肥。8号鉢に緩効性化成6粒@2月ペースとしたら、そこそこ生るようになった。
しかし自生地で見られる、あの大振りで優雅な花にはなってくれない。根域制限された環境では難しいのかも。今年からは通常に戻す予定。


2/19 コジキカジ
カジイチゴとコジキイチゴ(母)の雑種、仮称コジキカジR. sumatranus × R. trifidus
やはりコジキイチゴに似て葉を残したがり、冬芽もしまりが無い。

ちなみに、右奥のピンボケ紅葉が、トヨラクサイチゴF2。


2/2 ビロードイチゴ

2/19 ビロードイチゴ(大株)

2/19 ビロードイチゴ(小株)
昨年仲間入りしたビロードイチゴR. corchorifolius

2株あるが、小株の方は一部葉を残した。大株も2月頭までオレンジ色の葉を保っていた。
冬芽は、ちょっとチリが合ってないような作り。先端が緩んできた。

大株は咲いてくれそうな予感。


2/2 フユイチゴら
紅葉といえば、フユイチゴR. buergeriらが真っ赤。
自生地と違い、絶好の日あたりの場所に鉢がある。寒さとあいまってこうなったのだろう。

写真左上1/4ぐらいを占めるのがミヤマフユイチゴR. hakonensis、右上にこじんまりと真っ赤なのがオオフユイチゴの実生、残りがオオフユイチゴR. pseudosieboldiiの親株。

実生は、2015年に播いたもの。3月に播いて40日ほどで発芽した。
オオフユイチゴは実着きが相当に悪いため、フユイチゴR. buergeri同様に自家不和合性があるのではと疑っていた。たまに生るのは雑種化のためか、と。

実生株は、葉などを見る限りでは、オオフユイチゴそのもの。そろそろ咲いてくれないかと期待。
もともとの株も、普通に複数花つけるようになった。花着き、実着きがいまいちだったのは、単に株が若かっただけかもしれない。


昨年は半年もキイチゴネタを書かなかった。
とりあえず、撮り溜めたものなどを並べておく。


4/5 キミノニガイチゴ

4/9 ニガイチゴ(多花)

4/9 トヨラクサイチゴF2#1

4/24 ボイセンベリー

4/24 ミヤマニガイチゴ&ハスノハイチゴ

4/24 カジキミノニガ

5/15 モミジイチゴ#3

5/15 カジキミノニガ

5/16 ヒメカジイチゴ

5/28 キミノニガイチゴ

9/22 カジキミノニガ

11/20 フユイチゴ

11/20 ミヤマニガクマイチゴ(?)

12/25 ニガイチゴ(ヒメカジF2)

12/25 カジモミジ#2

12/25 カジモミジ#3

12/25 カジモミジ#4

12/25 カジモミジ#3F2

12/25 ビロードイチゴ&ハスノハイチゴ

12/25 モミジイチゴ#2

12/25 エバーグリーン

12/25 カジキミノニガ

カジキミノニガは、黄実になるのか赤実になるのか、という実験。

2015年にカジイチゴ(母)とキミノニガイチゴR. microphyllus f. miyakeiとを交配、播種したもの。
標準的には、ヒメカジイチゴになる掛け合わせ。これは赤実で、大振りなニガイチゴ風になる。
とりあえず真っ赤に紅葉し、カジイチゴ由来の赤い色素はたっぷり持った模様。両親どちらも黄実ながら、赤実の子ができるのか……




【 和名、学名の出典等について 】
  • 標準和名や学名は、基本的に「YList」ページを採用する。
  • Ylistに掲載のないものは、 Wikipediaの「キイチゴ属」ページのものを使う。これには「※」を付す。
  • 交雑種は、種レベルの扱いがあり特に著名と判断したものはそれを使う。それ以外は独自名を付す。和名は両親から「イチゴ」を取った合成名、学名は両親を「×」でつないで連名とする。いずれも母体を先頭にする。
    • 例:カジイチゴR. trifidusを母体にコジキイチゴR. sumatranusの花粉を付けたもの → カジコジキR. trifidus × R. sumatranus
  • 雑種は、入手個体を「F1」とみなす。特に必要がなければ「F1」とは記載しない。その子は「F2」となる。たとえばファールゴールドの実生は、「ラズベリー・ファールゴールドF2」と記す。
  • 同種が複数株ある場合は、和名の後に番号を付す。従前1株だったものは、それを#1とする。

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