どんどん落として、あらかた新型「NEXT」に切り替わってしまったIridiumだが、まだいくらかは旧型が飛んでいる。
先月末、そのフレアが見られた。Iridium97(27450)による、久々のイリジウムフレア。
写真下辺の緑のすぐ上に北極星、中央右寄り屋根の上に、立ち姿になったカシオペヤ座。
イリジウムは上から下へ動いている。フレアピーク時間の前後30秒、計60秒間の光跡になる。
撮り始めの時点ですでに3等程度、肉眼で確認できた。ピーク光度予報は-1等。見た目はベガ(0等)ぐらいかな、という印象。
CASIO EX-10、f=28mm相当、F1.8開放、ISO80、60s露出、WB曇り。2019/10/31 18:19:38露出開始。
画像は、RAWデータを元にYimgで階調補正を軽くかけたのみ。RAWなので、通常のJPEGよりやや写角が大きい。Bloggerの制限のため、1600pxに縮小してある。
左端にもひときわ明るいフレアがある。右上に向かったこれは、STARLINK-24(44256)によるもの。金星(-4等)クラスに見えた。
光った時間は短いが明るい。フレアのタイミングは、ちょうどイリジウムのピークと同時刻。
STARLINKとは何ぞやと調べてみると、半年前、数珠繋ぎで飛んで話題になった衛星だった。一発の打上げで60機も放つらしい。最終的には1万2000機も打ち上げ、高速インターネット網を実現するという。
先月末には追加で3万機の打ち上げ申請をしたというニュースがあり、明日11日深夜には、2発目の60機が予定されている。
少なくとも金星並みには光るやつが12000機……ちょっとどうなんだろう。申請が通れば42000機まで可能……落下分もバラけたデブリも全部ひっくるめて、現在までの人工衛星登録数が44712個なんだけど。
旧型イリジウム衛星は、まだ20機ほどが生き残っている。通し番号が1桁ないし2桁のものがそう。運用高度は780km弱なので、軌道の数値を見れば、廃棄中かそうでないかの検討はつく。
番号が900番台のものは故障しているため動かない。33DEBは、衝突してバラバラになった残骸。100番台が新型のイリジウム。
以下に、Heavens-aboveで検索した結果を貼っておく。
20個に減ったせいか、CalSkyではイリジウムのフレア予報が出なくなってしまった。
Heavens-aboveに頼るしかないのだが、こちらもトンデモ予報を出してくることがある。
14日に-8等の予報がある。夕空でイリジウム、深夜に小惑星による掩蔽か、忙しい日だ……
詳細を見ると、西の低空。前方ミラーにもかかわらず-8等。明るい。距離を見ると549km。ん? 運用高度よりも近い??
衛星の情報を見て納得。半年前に落ちた衛星を、いまだに飛んでいるものと計算して出された予報だった。
ちなみに、Satellite Trackerの方では、最新情報が反映されている。
Iridium64は出てこないし、Iridium97は、ミラーの角度もちゃんと計算される。今回のフレアピーク時は約1.5°とあった。
since 2007.8 by K-ichi
0 件のコメント:
コメントを投稿
.