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ナツメ球と中華な互換品たち
白熱灯をLEDタイプに替え、点灯管を電子式にし、こんどは常夜灯が切れたのでこれも現代版に置き換えてみた。

常夜灯や足元灯に使われる電球は、ナツメ球(棗球)という。冷蔵庫などの庫内灯freezer light)も、ワット数は大き目ながら互換性がある。口金はE12。使用可能な最大の太さは、20mm+α程度。
LEDナツメ球は、家電メーカからオーソドックスなものが出ている。他にも、コーン型(corn bulb)やフィラメント型(filament bulb)といったものもある。AliExpresseBayなら100円程度で手に入る。
これらはいずれも中華な製品で、深圳しんせんあたりから飛んでくる。もっとも、電球も家電メーカ品も、台湾製、中国製あたりなので、出所はあまり変わりない。

画像は左から、コーン型LEDバルブ(5W?)、フィラメント型LEDバルブ(1W)、従来の電球(5W)、メーカ製LED電球(0.5W)、になる。
コーン型は詳細がわからない。「E14、5W、220V」の説明しかなかったが、E12が届き100Vでも使えている。


以下に点灯状況の映像を貼っておく。またその中で使われている、LED実験回路の回路図、およびそこで使った波形の様子も添えておく。


LED実験回路図

駆動波形の様子

波形は当初2VP-Pとしたが、負荷をつなぐと全体にやや持ち上がってしまったので、マイナス側が-2Vに届くまで振幅を広げて行った。
LEDが逆接で並列になっているが、この2つはまとめて「1つの光」とみなせば、「ブリッジダイオード+LED」と同等の回路になる。電源電圧が低いので、LED自身に整流も担わせている。


中華なナツメ球たちを点けてみる

カシオのコンデジ、EX-10のHS1000(1000fps撮影)モードを使って、実際の光り具合を撮ってみた。

従来の電球は、映像ではほとんどチラついて見えない。ただし、実物の前で手を振れば、フリッカは確認できる。
電熱線が灼熱するのに時間が掛かることで均されている、と思われる。電球に塗布された塗料にも、何かワザがあるのかもしれない。

家電メーカ製LEDナツメ球は、フリッカはあるものの消えるまでには至ってない。直列に入れたコンデンサで電流制限し、少数のLEDを駆動するタイプと想像する。120Hzのフリッカなので、途中にブリッジもかましている。
このタイプは、電圧がゼロの瞬間は消えるものの、ほぼ常にいくらかは光ることになる。カバーが不透明なので、そのあたりにも何かカラクリがあるのかもしれない。

中華なコーンバルブ、フィラメントバルブらは、ともに完全に点滅している。単純にブリッジ整流したもの(ピークが141V、電源周波数の倍の脈流)を、直列LED群+抵抗に食わせているだけ、と思われる。
コーンの方は、33LEDとある。2.5Vあたりから光り始めるとしても、LED群全体のVFは80Vを越える。それ以下では点かないので、消えている時間が長くなる。
フィラメントの方は詳細は不明。他の商品から類推すると、VFは50~60Vと60~75Vのタイプがある模様。小型で短めなので、前者ではないかと想像する。実際に点灯している時間は、VFが小さい分コーンより長くなる。

あくまでざっくりした使用感だが、明るさは、電球≒メーカ品≒フィラメント<コーン、といった具合。色合いは、いずれも「電球色」「Warm White」を選んだのだが、コーンタイプはやや黄色に近いと感じた。
いずれも、多かれ少なかれフリッカは存在する。常夜灯という使い方のせいか、特段の違和感は感じなかった。十分に実用になる。

動画内にあるLED実験は、サイン波でLEDを点けたらどうなるか、という簡易実験になる。
二束三文の赤色LEDなので、VFは2Vを切る程度と思われる。期せずして波形がプラス側に寄ってしまったので、順方向につないだLEDは長く点き、逆は短めになっている。
電源電圧に対してLED(群)のVFの比率が大きい状態なので、点灯時間が減ってしまうことが判る。

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