since 2007.8 by K-ichi

定説は覆るもの。


金銀パール……じゃない
ダイソーのジャム瓶たち
まとまった収穫物があり、ネットでジャム瓶を物色。
190ml瓶は、カインズの98円(ジャム200)を以前から使っていた。コメリなら、同様のものは85円、さらには92円の255ml瓶(ジャムビン 255ml キャップ付)もあるらしい。さすがは農家のホムセン、コメリ。
ただしこれらには、キャップにペコ(セーフティボタン)が付いてない。

家のストックはどうかと探ってみると、ペコ付きの良さげなブツを発見。ダイソーとある。これを検索にかけてみると、じつに散々な評判。総じてジャム瓶に非ず
ところがネット情報に反して、キャップにはパッキンが付いている。
MADE IN JAPAN
: 日本製 :
と大書きもしてある。どうにも使えそうな気がしたので、大型の250mlタイプを入手してみた。

冒頭写真がそれ。110円商品で、品名は「ツイストキャップアソート/Twist Cap(Assorted)」。よくよく見れば、ネット情報のものは「ガラスポット/Glass Container」とある。……別物か?
ちなみにアソートとは、詰め合わせ、セット、仕分け、のような意味とのことなので、無難に「小分け容器」あたりか。
ツイストキャップとは、ジャム瓶やごはんですよ!で見かける、かぽっと開ける蓋のこと。スクリューキャップのように、たくさん回さなくてもしっかり締まる。

いろいろバージョンアップしていそうな感じだが、やはり注意書きには「完全に密封はできません」とある。「耐熱ガラスではありません」ともある。煮立ったジャムなんか入れないでくれ、と言わんばかり。でもこのラベル絵。
揺れる思いなのか、クレーム避けの大人の事情なのか。ともかく実験開始。


使用前のフタ裏の様子

左のフタがペコった

使用後のフタ裏

この瓶は、肩に触れるか触れないかで200ml、口まで満杯で250ml入る。

ジャムの代わりに、200mlの水を入れて試す。
キャップは外れない程度にしかし確実に緩めて載せ、鍋に並べる。鍋には、瓶水面より1~2cm低いところまで水を入れ、蓋をして中~強火で煮る。5分ぐらいでグラグラしてきたら弱火にして10分。火を止めたら、すぐに瓶を取り出し、きっちりキャップを締める。
取り出しやキャップの締め込みは、乾いた布地を介して行う。タオルでも軍手でもいいが、それに湯がしみこんだら火傷をするので注意。鍋から取り出す際には、キャップを掴んで締める方向に回してから引き上げると、蓋が外れる心配が減る。取り出し用のトングもあるらしい。
そのまま常温で冷ましていると、5分としないうちにペコが凹む。半月置いても密封が破綻することはなかった。

圧力鍋での高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)を想定した実験もした。
使用した圧力鍋(パール金属:H-5042)は、最大2気圧かかるっぽい。この圧から計算すると、温度は120℃超になるという。これで滅菌を成すには20分、調理用品ということで誤差を見込んでも、30分やれば文句ないと思われる。
鍋には適量の水と蒸し板をセット。ジャム瓶には200mlの水を入れて蓋を載せ、蒸し板に並べる。鍋底からはみ出ない程度の強火で煮立て、蒸気が吹いてきたら弱火にし、今回は様子見ということで15分。火を止め静置しておくと、20分後には常圧に下がっていた。
それでも十分に高温なので、取り出して蓋を締めればちゃんとペコる。真空度を高めるには、より高温で水蒸気で満たされた状態で密閉したいところだが、滅菌済みならそこまでは不要か。
こちらも釜茹で(鍋茹で)殺菌と同様、密封の破綻はなかった。

蓋裏の使用前/使用後を見比べれば、パッキンがしっかり仕事をしていることがわかる。圧力鍋程度の高温高圧にも耐えられる模様。
この実験で判るとおり、耐熱ガラスでない瓶でも煮ることはできる。ネットには、耐熱でないと熱湯消毒ができない云々という話もあるが。
耐熱でないというのは、温度差による膨張具合の差で割れる(かも)というだけのこと。パイレックスのジャム瓶なんてものはそうそう見つからないし、一般には当実験と同じ普通ガラス製が使われている。


ペコ付きジャム瓶がほしければ改心したダイソー、洒落っ気がほしければセリア、手堅く安いジャム瓶ならコメリ、二桁レベルの大量購入なら瓶屋さん、といったところか。
このちゅうくうという瓶屋さんは、アマゾンにも出店しているが、直通販の方がいろいろ選べてかつ安い。

すでに手に入れてしまった旧型ダイソー瓶は、パッキンを挟めば使えるんではないか、とネットを彷徨ってみた。が、なかなかしっくりくるものが無く、値段もえらく高い。中華なシリコーンパッキンあたりが使えれば単価7円(5個セット37円)ぐらいだが、本来の用途ではない。
適当なシリコーンシートや塩ビシートを買ってきて、ドーナツ状にくり抜いて自作パッキンを作ることもできるかもしれない。でもそこまでするなら、蓋も瓶もそう高いものではないので、安全安心を買う方が得策かもしれない。

0 件のコメント:

コメントを投稿

.

関連記事


この記事へのリンク by 関連記事、被リンク記事をリストアップする」記事

ブログ アーカイブ