since 2007.8 by K-ichi

昨日は久々の本降り。これで畑も一安心。
11月は例年の1割しか降らなかった。今月も予報が外れて空振りつづき。
一般には10mm降ればしっかり潤う、と言われるが、ひと月通しても足りてない。この寒い時期に水タンクの補充も考えたほど。

クリにつづきカキも実りを迎えた。
やや病斑はあるものの、安っすいジマンダイセン2回でコレなら十分だろう。現在は葉も実もなく、剪定を待つばかりの坊主になっている。
収穫半ばの写真だが、すでにハクビシンとの取り合いになっている。代が替わったか、今年の食い方はややぞんざい。


12/5 次郎柿

さてキイチゴ。
雑種の多くは、フィールドには居るのに図鑑には載らない。ネット検索しても掛からない。誰もやらないならやってみるか、で始めたこの作業。
品数は掛け算的になるので、背伸びせず手近な種での掛け合わせを心がけていたのだが、ちょっと戦線が延びてしまった感がある。

そんなひとつがカジビロードRubus trifidus × R. corchorifolius
ビロードイチゴR. corchorifolius基本的には愛知以西の種。浜松にはなく、探し回ってようやく見つけて、勢いのまま作ってしまったもの。
といいつつも実はなかなか成功せず、ちゃんと育ったものは2021年播種のひと株が最初になる。それが今年、ようやく開花した。
これとは別に2022年播種の鉢(複数株同居)もひとつあるが、こちらはまだ開花を見ない。いずれも8号鉢。


3/30 カジビロード開花

正面

上から

横顔1

横顔2

冬芽がほころんで、2~3枚の葉とともに1花着く。大きさはカジイチゴR. trifidusに近いか。花柄は長く、萼を含めて毛がある。花弁には皺があり窄みぎみ。雄蕊は前に揃い先は窄む。雌蕊は、育ってないか隠れてか見えない。
全体に大振りなのと、葉の質感にカジイチゴの雰囲気を感じる。「オオビロードイチゴ」といった風。ヒメカジイチゴR. × mediusオオニガイチゴとも呼ばれるのに似ている。
ただし鉢植えであり幼株であるので、特徴が全て出ているとは限らない。写真の3/30の段階で、1花開花、1花蕾。


4/4 花終わり/2花目開花

上から

咲き終わりには、萼、花弁は平開するが、萼の底は椀状のまま。雄蕊も開いて先はバラける。


棘など

新シュートの葉表

新シュートの葉裏など

幹、葉柄などにはそこそこ棘がある。葉裏葉脈上のものは一部鉤状。おおむね全体に産毛。


4/12 新シュートが一気に伸びる

雌蕊は育ってなかった

やはり雌蕊は育ってなかった模様。
キイチゴは株に余裕がないと、雌蕊を省くことがある。


4/20 どんどん伸びるよ

初年茎の大きめの葉

初年茎の先端

葉表はほぼ無毛でテカりも

葉裏葉脈上と葉縁に産毛

初年茎を中心に観察。


7/12 一番手前の鉢が当該株

12/5 一番手前の鉢が当該株

葉裏

葉表にも何かある?

冬芽

伸びきったあとはあまり変化ない。
7月は、やや葉焼け気味にも見える。
12月ではだいぶ葉が落ちた。わずかに赤味を帯びた黄葉に、色づくまもなく落葉する感じ。





【 和名、学名の出典等について 】
  • 標準和名や学名は、基本的に「YList」ページを採用する。
  • Ylistに掲載のないものは、 Wikipediaの「キイチゴ属」ページのものを使う。これには「※」を付す。
  • 交雑種名は、特に著名なものはそれを使うことがある。それ以外は、和名は両親から「イチゴ」を取った合成名、学名は両親を「×」でつないで連名とする。いずれも母体を先にする。(参考1/参考2
    • 例:カジイチゴR. trifidusを母体にコジキイチゴR. sumatranusの花粉を付けたもの → カジコジキR. trifidus × R. sumatranus
  • 雑種は、入手個体を「F1」とみなす。特に必要がなければ「F1」とは記載しない。その子は「F2」となる。たとえばファールゴールドの実生は、「ラズベリー・ファールゴールドF2」と記す。
  • 同種が複数株あって区別を要する場合は、和名の後に#番号を付す。従前1株だったものは、それを#1とする。株分けなど栄養繁殖個体は枝番号を付し、#1-1などとする。

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