10日にはミヤマニガイチゴ(R. subcrataegifolius)、18日にはボイセンベリー(R. ursinus × R. idaeus ※)、25日にはクロイチゴ(R. mesogaeus)、コジキカジF2(R. sumatranus × R. trifidus)、インディアンサマー(R. idaeus ssp. idaeus)が咲いた。
今月に入って、3日にエバーグリーン(R. laciniatus ※)、5日にファールゴールド(R. idaeus ssp. idaeus)とナワシロイチゴ(R. parvifolius)が、6日にはコジキイチゴの挿し木が開花。さらに10日ごろにはソーンフリー(R. fruticosus ※)、12日にはエビガライチゴ(R. phoenicolasius)、15日にはバライチゴ(R. illecebrosus)と続いた。
冬を越したエバーグリーンの蕾は、なにやら虫食いだったようで、生気はあるものの咲くことはなかった。バライチゴは、昨年は日食の前日だった。少々早目か。
実の方も入り始めた。
今月6日には、トヨラクサイチゴF2#1(R. × toyorensis)がひとつ熟した。
花も大きいが実も大きく、直径2.5cmほどもある。カジイチゴを赤実にして一回り大きくした感じ。個々の粒も大きく、果汁たっぷり。しっかり甘酸っぱく、香りは癖のない野生のキイチゴ風。鉢でもよく育ち、よく生る。カジイチゴ(R. trifidus)とクサイチゴ(R. hirsutus)の、良いとこ取りのような株。
もうひとつの株、#2(R. × toyorensis)も、今年は多少生りが良かった。鉢の置き場所を#1の隣にしたせいか、#1に近い側には小ぶりながらキイチゴらしい実が付いた。味は#1と変わらない。
この株は、自家不和合性が強いとか、花粉に受粉能力が無いとか、そういった類かもしれない。
これらの親であるトヨラクサイチゴ(R. × toyorensis)は、相変わらずぽつぽつ程度の歯抜けの実入り。
なお、ネナシカズラは数本絡んでいたので、丁寧に剥がし、そばに生えているカラムシなどに巻きつけておいた。
モミジイチゴもそこそこ生った。10日頃から熟してきた。
受粉したものと思っていた#1は、半数はダメだった。同じく開花の早かった#2(R. palmatus)は1個だけ。一番遅れた#3(R. palmatus)が一番よく着いた。実も大きめ。シュートも太い。
開花時期の問題もありそうだが、#2は株自体が実が着きにくい気もする。シュートもひょろひょろ。ただ、出る数は多く、葉は大きめ。見た目の格好は良い。
12日にはヒメバライチゴ#1(R. minusculus)、15日にはクマイチゴ(R. crataegifolius)とカジモミジ#1(R. trifidus × R. palmatus)が熟れてきた。
ヒメバライチゴも、#2(R. minusculus)を隣に置くなどしたおかげか、かなりたくさん生った。食味は普通のキイチゴだが、少しクサイチゴ風味もありそうな気がする。病み上がりのため、香りが判らない。
カジイチゴの最終盤とナワシロイチゴの咲きだしは辛うじて重なる。また、カジナワシロ(R. trifidus × R. parvifolius)に挑戦してみることにした。
昨年は本葉までこぎつけたものの、結局あの姿から成長することなく枯れてしまった。とりあえず2花、施術。1花は枯れ、もうひとつが若実に育っている。
【 和名、学名の出典等について 】
- 標準和名や学名は、基本的に「YList」ページを採用する。
- Ylistに掲載のないものは、 Wikipediaの「キイチゴ属」ページのものを使う。これには「※」を付す。
- 交雑種は、種レベルの扱いがあり特に著名と判断したものはそれを使う。それ以外は独自名を付す。和名は両親から「イチゴ」を取った合成名、学名は両親を「×」でつないで連名とする。いずれも母体を先頭にする。
- 例:カジイチゴ(R. trifidus)を母体にコジキイチゴ(R. sumatranus)の花粉を付けたもの → カジコジキ(R. trifidus × R. sumatranus)
- 雑種は、入手個体を「F1」とみなす。特に必要がなければ「F1」とは記載しない。その子は「F2」となる。たとえばファールゴールドの実生は、「ラズベリー・ファールゴールドF2」と記す。
- 同種が複数株ある場合は、和名の後に番号を付す。
2 件のコメント:
その株にはトゲはありますか?
もしトゲがないなら、本当にいいとこ取りですね。
トヨラF2ですね。
幹にはほとんどありません。探せば小さなものがいくつか、程度。葉裏葉脈上には、小さなものが2つ3つあります。
小さくて数は少ないですが、硬く鋭いです。
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