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ハーバード大のニュースページ
ペラペラと天文ガイド5月号をめくっていると、何やらすごいレンズ技術が開発されつつある、という小記事(p30)があった。
英語力も光学知識も乏しいので、Google翻訳を使いつつネット情報を眺めてみる。

件の技術は、ハーバード大の研究チームが「無収差の薄い平面ガラスレンズ」を開発したというもの。
ガラス表面に微細な「シリコンアンテナ」という加工を施し、3色を焦点させることができたらしい(記事「Perfect colors, captured with one ultra-thin lens」)。

この研究のベースには、2011年の「From a flat mirror, designer light」や翌年の「Flat lens offers a perfect image」などがある。
前者は、シリコン表面に金で1μm程度の構造(アンテナ)を作りこんでおくと、反射光を任意の形にできるというもの。後者は、薄いシリコン上に似たようなアンテナを同心円状に作りこんで、テレコム波長域(波長1μm前後?)で焦点を結んだという話。アンテナの大きさ、角度、間隔により、各波長に対応できるとのこと。
今回は、アンテナ材質がシリコンになり、複数の光を収束させた。

ただ、今回の写真では、なぜか従来のアンテナアレイとは形が異なる。実験した波長なども読み取れない。
ある情報サイトのコメントにあった元論文pdfを見ると、最後の4ページに図入りの説明がある。
どうやらRGB風に見せているのは、実際は赤外の1800nm、1550nm、1300nmのよう。構造物のサイズは数100nm、冒頭記事掲載の写真で、縦が5μm程度。

ひとつの構造で1つの波長に対応するということは、3原色分なら光量は1/3しかないことになる。
実験で使ったレンズは、D=0.6mm、f=7.5mm。もっと短波長のRGB用に作れるのか、Fは明るくできるのか、焦点はもっと絞れるのか……道のりは遠い気もしてきた。

細かな細工によるレンズとしては、DOレンズというものがある。すでにキヤノンがカメラレンズとして生産しており、現行は2世代目のよう(当該商品ページ)。
今年に入って、ニコンもPFレンズを積んだものを発売している(当該商品ページ)。インタビュー記事が比較的解りやすい。
これらは回折(Wikipedia)という現象を利用している。これは通常レンズと逆の分散であるため、いままでより収差補正が楽になるらしい。
もっと大きめな細工では、フレネルレンズ(Wikipedia)がある。こちらは普通に光の屈折によるレンズなので、理解はしやすい。

平面レンズは、これらとも違う原理だとpdfにはある。共振がどうとかさっぱり解らないが、興味深い研究ではある。

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