9月初め。とある土手にキノコが生えてきた。
造成されて、おそらく20年は経ってないところ。植栽されたと思われるアカマツが点々と生える。アカメガシワやオオバヤシャブシなどもちらほら。ススキを始めとする雑草が茂る。水脈があるのか比較的水気が多く、雑草の下は苔が生えている。
そんな土手~その下の農道にかけて、チチアワタケが大量に発生。黄色~キツネ色の饅頭型で、いかにも美味そうな姿形。
傘の表面は強い粘性がある。ぺたぺたしている程度に感じるが、いったん手に付くと松ヤニ並にしつこい。
傘の表皮は比較的丈夫。肉は薄いレモン色でふかふか柔らかく、皮を剥ぐことができる。
イグチの仲間なので、傘の裏はヒダではなく管孔。若いうちはレモン色で、ところどころに乳液の滴が付くことがある。胞子が熟すと、写真のように茶色になる。生で齧ると、ほんのり酸味が感じられる。
柄にツバ、ツボはない。
とりあえず適当にちぎって、ぐつぐつと泳がせてみた。
柄と傘の表皮はそれなりに歯ごたえはある。肉と管孔はふわふわしてるだけ。味、香りは特に感じられず。汁を吸い、傘の粘性はぬめりとして残るので、吸い物の具にはいいかもしれない。
10月初めには2度目の発生。こんどは佃煮風に煮てみた。歯応えはやはり足りないが、ぬめりがしっかり残り食感は悪くない。ただし、少し菌臭が気になった。
人によっては下痢をする場合があるらしい。茶碗半分ほど食べた翌朝は下痢をした。キノコのせいかどうかはわからない。
それと同じ頃~中旬にかけて、ハツタケも生えてきた。
じょうご型キノコにはドクササコがあり非常に危険、というネット情報あり。キノコに関する知識もなく、脅しを解決するのに手間取り、結局これは食べられなかった。
ハツタケには環紋があるが、不鮮明なものも生えていたので、アカハツも混じっていたのかもしれない。
写真右下の紺色は、数日前に引っこ抜いてひっくり返しておいたもの。実際にはやや青っぽい緑青色。
ヒダは脆く、オレンジ色の汁が少し出て、やがて緑青色に変わる。柄にツバ、ツボはなく、中空。
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