日本国内で46年ぶりに見られるはずだった皆既日食からひと月。若田さんには日食の影が見えたかも、という可能性について考えてみた。
そのときのISS(International Space Station)の軌道と、月の影の動きを追ってみる。
1枚目は国立天文台の暦計算室こよみ用語解説ページにあったgifを、ゆっくり再生したもの(※1)。地表を這う月の影の動きを表している。
2枚目はJAXAのISSの2D位置情報を連続表示したもの(※2)。
調べてみると、ISSの窓からは、2000km程度の範囲しか見られないという。また飛ぶ高度が低いため、ぐるぐる見まわせたとしても、その範囲は限られる。飛行高度をざっと400kmとすると、140°視野に地球の1/6(中心角で60°分の6700km)程度がなんとか見える計算。上記地図の4マス分に収まる円の範囲がせいぜい。
このことからすると、日本で多くが落胆していた11時過ぎに半影の端っこが、本影が太平洋上に移った13時前には影の半分程度が見えた可能性がありそう。
もっとも、この影が肉眼で認識できるようなものかはわからない。またこのときは、遅れに遅れたスペースシャトル・エンデバーが7月18日にようやく到着し、関連作業をしていたころ。見る余裕があったかどうか……
ちなみに、7月26日の交信では位置関係から日食は見られなかったとのコメントがあった。確かに本影の下は通っていない。言及が無いところからすると、影も見てないのかも。
※1 …… gifファイルをani2gifでいったん分解し、giam208で再構成。
※2 …… KoClipV145でブラウザ画面をコピーし、trim_13でトリミング。giam208でgif化。
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