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暖地系で中部以西にしかなく、しかも数が少ないといわれるハスノハイチゴ(Rubus peltatus)。
画像検索をしてみると、色合いといい、くねくね具合といい、キイチゴらしからぬ柔で軟弱な雰囲気。さらには、楯着という変わった葉の着き方をし、実は白熟するという。

中部以西に分布とはいうものの、浜松では見たことがない。1000mあたりからはブナ帯があり、2000mクラスの山もあるが、今までお目にかかったことはない。

さらに調べてみると、ソハヤキ要素のひとつの例として、分布の調査が行われていた。キイチゴではおなじみ、鳴橋先生らが1963年発表したもの
それによれば、東限は木曽川流域で、恵那山や阿岳でも見られ、長野県中部や静岡県などでは見つかってない、とのこと。この資料では、恵那山では神坂峠と広河原が挙げられている。 いずれも恵那山登山ルートのある地名。他のWeb情報によると、どうやら黒井沢にもあるらしい。ルート紹介のページによれば、黒井沢ルートがもっとも見晴らしが悪いという。沢沿いで生い茂っていると来れば、これはターゲットにせざるを得ない。
ちなみに、前宮ルートのある前山林道も少し覗いてみたが、こちらには見当たらなかった。


浜松市からはR257が出ており、高山市まで続いている。市町村面積ランキング(国土地理院資料)1位の高山市と2位の浜松市をつないでいる。

浜松市を北上、愛知県新城市に入り、R151に出会ったところでクランク状に県道32に入る。律儀にR257を行くと、豊川沿いの狭隘区間で大渋滞に遭うことがある。元凶は「広見ヤナ」。
32号線は鳳来寺参道方面に左折、さらに海老川へ沿うように右折。県道389に変わって稲目トンネルを抜けると、再びR257に戻る。
ひたすら道なりに、設楽町、豊田市、岐阜県恵那市と進む。恵那市岩村町の裏山交差点で右折、R363に入る。
R363は、ゴルフ場までは2車線の良い道。途中で中津川市に入る。恵那山は中津川市にある。それを過ぎて峠を越えると、1車線の狭い九十九の下り。下りきると川上集落に出て、目の前に中津川が現れる。ここにかかる橋を渡り、中津川北岸を上流へ向かう。

ツタウルシの上のアマガエル
@ウェストン公園
まもなく右手にウェストン公園があり、黒井沢方面へ続く恵那山林道の入り口に着く。これを横目にさらに少し登ると恵那神社があり、前宮ルートがある前山林道が始まる。
なお、恵那山林道は今年いっぱい車両通行止め。

通行止めということは、車を気にすることなく歩ける……はずだが、実際には車両2、3台、およびバイクに遭遇した。登山者とみられる人も一人いた。入り口から黒井沢登山口までは9.2km、標高差600mほど。
途中で崩落法面の吹き付け工事をしているが、見たところ車で通れない箇所はなかった。

初めは見慣れたモミジイチゴ(R. palmatus)、ニガイチゴ(R. microphyllus)、クマイチゴ(R. crataegifolius)が続く。他のキイチゴは見当たらない。
斑のヤマジノホトトギス、オレンジ色のフシグロセンノウ、赤紫のツリフネソウ、レモン色のキツリフネあたりが目立つ。何となく似ている気がしたが、ツリフネソウ属にはホウセンカも所属する。

標高を稼いでいってもあまり変化はない。ハスノハイチゴと分布が似ているというキソイチゴ(R. kisoensis)や、高山性のニガイチゴともいわれるミヤマニガイチゴ(R. subcrataegifolius)も無い。


キク科の何か

イタドリ

ノブドウ

カエデ類

カエデ類

ハリギリ

ハリギリwithクマイチゴ

大き目の楯着の葉の低小木……歩けども歩けどもみつからない。それっぽいものが視野の片隅に入ると、つい反応してしまう。だんだん許容のスレッショルドが下がるのが自分でも判る。
ハリギリとクマイチゴの合作には、「確実にキイチゴの臭いがするが何者だ」と、一瞬考えてしまった。


路傍のハスノハイチゴ

ハスノハイチゴの生え具合

ハスノハイチゴの蓮の葉

草刈りを免れるハスノハイチゴ

黒井沢間際になってようやく発見。見つかってしまえばあっけない。
日当たりがやや悪いせいか、葉がかなり大きい。ざっと眺めただけでも10数本規模で生えていた。

黒井沢ルートに入ると、そこにはごく当たり前にあちこちに生えていた。林道の草刈りに遭う個体もあった。
実りの季節は終わっていたようで、すべて今年枝のよう。



バライチゴの蕾

バライチゴの花

バライチゴの実り

この林道では、1000m前後からはバライチゴも散見された。標高を上げるにつれ分布濃度は増し、登山口辺り(1200m弱)では主たる雑草として生い茂っている。熟した実がたわわ。一部には蕾や花も見られた。
食味はクサイチゴ似。ただしクサイチゴよりは大振りな実で、癖も少ない印象。

うちの栽培株はあまり調子が出ていない。麻布山や戸中山で見かけた場所も、1300mないし1600mあたり。鉢植えは日当たりのいいところに置いているが、高山性のために暑さに参っていたのかもしれない。

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