このクモは基本的に南方系で、30年前は静岡県中部までしか確認されていなかったという。現在は関東にまで北上しており、この浜松での分布濃度も高くなって、素人目にも留まるようになったのだろう。
スズミグモは、コガネグモ科で、赤黄黒の複雑なまだら模様をしており、図体も立派。
巣の形状が特徴的で、皿を伏せたような水平の巣を張る。庭先のものはスペースの関係もあってか直径30cmほど。網を水平に張り、縦横斜め様々な道糸でテンションを掛け、深皿を伏せたような形に整える。そして自らは、皿の中央下側、水平網の一番高い位置にぶら下がる。
ときにオスのクモが同居し、道糸の隙間に小皿を伏せた巣を作っているのが見られる。
巣の全体の形状もさることながら、皿のつくりが美しい。細く柔らかい糸で、2~3mmの正方に編まれている。
よく見かける、シロカネグモ類やジョロウグモ、ナガコガネグモなどは、放射状の道糸に横糸を張る。コクサグモにいたっては、縦横無尽に丈夫であればヨシという仕事をする。
スズミグモの緻密、繊細さは、まさに職人技といった風。
Wikipediaによれば、スズミグモはジョロウグモが目立ってくる頃には居なくなるという。スズミグモのメスはかなり大きくなっており、ジョロウグモも幼体ながら数が増えてきた。そろそろシーズンも終盤らしい。
参考:
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