モミジイチゴ#2(Rubus palmatus)は1日、カジイチゴ(R. trifidus)は今日、完熟果を確認。ただし、ヒヨについばまれた後だった。
続々と開花も進み、ナワシロイチゴ(R. parvifolius)、クロイチゴ(R. mesogaeus)、ラズベリー(R. idaeus ssp. idaeus)ら遅めの者たちも開いた。残るは、バライチゴ(R. illecebrosus)とブラックベリー勢のみ。
月末にはハスノハイチゴ(R. peltatus)も咲いた。昨年はまともなものは僅か2個だったが、今年は12個も蕾が着いている。真下に向いて咲き、直径は5cmもある。
けっこう大ぶりの花。
花弁はぷりっと反り、ふさふさの雄蕊。花弁はやがてさらに反り、雄蕊らが周囲に開くと、やや楕円形の雌蕊が顔を出す。
虫が集る様子は見てないが、12個も咲けばひとつふたつぐらいは生ってくれてもよさそう。自家不和合性が弱いことを祈るのみ。
3~4日で花弁は散るようだが、そのひとつに謎の雫が滴っていた。
水飴なみの粘性があり、透明でほのかに甘い。散った後に蜜を垂らしても意味はないと思うのだが……
萼などにはナメクジの這ったような痕跡がみられるので、何らかの食害に対する反応なのかもしれない。モミジイチゴの新芽でも、謎の甘露が発現したことがあった。
今年も雑種化作業をしておいた。
複数年試して、結局育たなかったカジナワシロ(R. trifidus × R. parvifolius)。昨年分もほどなくして天に召された。
水辺海辺で、環境的には近しく雑種化してもおかしくないが、相性は悪いよう。
今年は、赤色色素がないとされる黄実種と、色素は持つが黄色い実との掛け合わせ。キミノニガイチゴ(R. microphyllus f. miyakei)とカジイチゴで試す。これはヒメカジイチゴ(R. × medius)の組み合わせでもある。
タイミング等諸事情により、カジイチゴを母とするカジキミノニガ、2花のみとする。
もう一件。暗紫色は赤実とみなせるか、および花弁の色は赤白どちらが優勢かなどのために、クロイチゴとカジイチゴで試す。こちらは父母を入れ替えてクロカジ、カジクロ、各2花計4花とする。写真はカジクロの例。
クロイチゴはナワシロイチゴほど匍匐性はないが、咲き方、生り方、葉の様子など似ている点も多い。カジナワシロと同じ結末の可能性も考えられる。
現在、カジキミノニガは若実状態になっている。クロカジらは、日が経っておらず確認できてない。
【 和名、学名の出典等について 】
- 標準和名や学名は、基本的に「YList」ページを採用する。
- Ylistに掲載のないものは、 Wikipediaの「キイチゴ属」ページのものを使う。これには「※」を付す。
- 交雑種は、種レベルの扱いがあり特に著名と判断したものはそれを使う。それ以外は独自名を付す。和名は両親から「イチゴ」を取った合成名、学名は両親を「×」でつないで連名とする。いずれも母体を先頭にする。
- 例:カジイチゴ(R. trifidus)を母体にコジキイチゴ(R. sumatranus)の花粉を付けたもの → カジコジキ(R. trifidus × R. sumatranus)
- 雑種は、入手個体を「F1」とみなす。特に必要がなければ「F1」とは記載しない。その子は「F2」となる。たとえばファールゴールドの実生は、「ラズベリー・ファールゴールドF2」と記す。
- 同種が複数株ある場合は、和名の後に番号を付す。従前1株だったものは、それを#1とする。
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