since 2007.8 by K-ichi

初霜柱も立った今日、今シーズン生り終いの実をジャムにしてみた。
本当は乾物など変わったものをやってみたかったが、ググってみてもなかなかポジティブな情報がなく、無難なジャムに落ち着いた。

ほんのりピンクを帯びた、明るい飴色。煮ている最中には浮いて目立ったアワ粒のようなタネも、こうして瓶に収めて眺めれば、唯一イチジクを感じられるアクセントになる。食味に悪影響はない。

甘さはもう少し控えてもよかったかもしれないが、イチジクの香りもちゃんとして、行き当たりばったりながら、そこそこの出来になった。

イチジクジャムの材料は、イチジク、砂糖、レモン汁。

イチジクは大小10個あまり。果柄を切り落とし、付け根側から包丁で剥く。よく熟れたものは、刃を入れて、そのまま親指と刃で挟んでずるりと剥く。4~6等分にカットし鍋に放り込んでいく。形が残らないほうがよければ、ここで刻んでしまう。正味350gほどになった。

砂糖は実の重量の1/2~1/3程度が適量らしい。食味を重視するなら少なめ、保存性を考えるなら多め、というところか。上白糖を150g入れることにした。

両者をガラス鍋で弱火で煮る。イチジクから存分に水分が出るので、水は入れない。画像は煮始めたところ。まだ皮の部分が白い。
10分もすると、白く不透明だった果皮が透明になってくる。さらに10~20分ほど煮れば、すっかり透明になり、水分が飛んで泡の粘度も高くなって、ジャムらしくなってくる。

レモン汁を鍋に二回し、ひと煮立ちしたら完成。

調べたところによれば、本来のジャム作りでは、香りを飛ばさないために強~中火で手早く仕上げるものらしい。しかし焦がせば香りは台無し。極めようとすれば、なかなか奥は深い。

出来上がり直後に味をみたところ、少し「砂糖臭」がした。上白糖よりグラニュー糖を使うべきだったか、などとも考えたが、いったん冷まして落ち着かせれば、問題はないようだ。

砂糖臭が気になって、冷める間にあれこれ調べてみた。
グラニュー糖は、ほぼ純粋なショ糖。角砂糖、氷砂糖、フロストシュガーなどもほぼ同類。純粋な甘さ。
上白糖は、高精製されたショ糖に、1%あまりの転化糖(ブドウ糖+果糖)が加えられている。癖というほどではないが深みがあり、万能な砂糖。
ブドウ糖は、ショ糖のせいぜい7割程度の甘さしかない。しかし分子量が半分のため、同じ重量なら倍の浸透圧を持たせることができ、保存性などで有利。
果糖は、低温でショ糖の1.5倍ほどの甘さを持つ。が、高温では落ち、また色が着きやすい。
ブドウ糖果糖液糖、異性化糖、転化糖、などは、ブドウ糖と果糖の混合液体。比率はいろいろ。

ショ糖に少量の酸を加えて20分ほど加熱すると、ある程度の転化糖が得られる。ジャム作りがこれに相当、とのこと。ということは、グラニュー糖の必要はないのか。また、酸味のないものをジャムにする場合には、レモン汁は予め入れておいて煮るのが良さそうだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿

.

関連記事


この記事へのリンク by 関連記事、被リンク記事をリストアップする」記事

ブログ アーカイブ