昨年10月、ノイバラを採ってきて挿し木の穂木を作り、同時に鉢植えのバラの枝をこれに接いで、挿し木と接ぎ木を同時に行う「接ぎ挿し」を行ってみた。
オレンジ、クリーム、紫を接いだ3種6本、および接がない挿し穂4本を加えた計10本。
写真のように、現在のところ紫1本だけが生存している。失敗した中でも紫の1本は、かなり長期間生きており、この種は接ぎやすそうな印象を得た。ただ、接ぎ木の経験がほとんどないため、単に雑な施術で失敗した可能性もある。
ちなみに「挿し木」自体は10本とも成功した。ノイバラは、そのへんの地面に刺しておけば着く、ぐらいの容易な印象。
正月飾りの中にあった、ほんのりピンクの縁取りバラ。実に美味そうな色あいで、なんとかならないかと挿してみた。
花を切ってトップジンMペーストで蓋をし、切り口は削りなおして、翌日、団子をつけて赤玉小粒に挿した。
挿した時点で葉がやや渇き気味になっており、5日ほどすると茎が部分的に黒変、ひと月で完全に枯死した。抜いてみると、カルスの兆しすら見られない。
昨年4月に挑んだ、花弁基部が緑白色の赤バラも同様の結果。芽もカルスも全く動きがないというのは、単純な失敗とは思えない。何らかの処理が行われていたのではないかと勘ぐっている。
栽培しているバラは2月頭に剪定した。正月の惨敗の件もあり、剪定クズを赤玉に挿して、あらためて挿し木の手法を確認してみた。
紫とクリームを10本程度ずつ団子挿し。上部の切り口にはトップジンMペーストを塗布し、多い葉は適当にカット。通常は挿す側の切り口は斜めに綺麗にカットしなおすが、今回はハサミで水切りしただけ。
結果、ひと月も経たずに新芽が盛大に伸び、元気いっぱいで7~8割が成功。途中、ヨコバイの異常繁殖を放置したため、衰弱枯死するものがでた。これがなければ100%に近い成功率。手法は間違っておらず、穂木がまともであれば挿し木はそう難しくない、という考えは正しそう。
同時に、赤バラを剪定したクズは、土手のススキ脇に挿しておいた。環境が厳しそうなので、大振りの枝のまま、10cm以上埋まるように。管理は、気が向いたときに水をやる程度。
だいぶ枯れこんだものの、3本のうち1本は生きていたようで、今月半ばには芽吹きが見られた。写真は今日の様子。
since 2007.8 by K-ichi
5 件のコメント:
始めまして、私、山形県に住んでいる者ですが、山形市内を探検していると、駐車場や空き家になった家の道路際などに、ほったらかしにされているバラが結構あったりして、そうしたバラを何種類か、一枝頂戴して(花泥棒?)挿し木してみました。ひとつは品種不明、二つ目はFLのストロベリーアイス、3っつめは多分Teaローズのマダム・ロンバール。
品種不明のバラは葉や茎が枯れこんでいないので、根が展開中と思われます。
ストロベリーアイスは一月ほどかかって芽だし展開中です。Teaローズは蕾をつけました。
そのほかは自分で購入したバラ苗からの挿し木ですが、品種により根の出やすいのとそうでないのがあるような気もします。
プリンセスオブウェールズは10本挿して全滅でしたので秋になったらまたトライします。
クリーミーエデンは10本のうち6本。
マダムピエールオジェは6本のうち2本。
用意した用土や日常の管理などによっても違いが出てくるでしょうし、バラに限らず雑に扱っても根付くものは簡単に根付くな~というのがわたくしの印象です。
こんばんは。コメントありがとうございます。
品種による差、これはありそうですね。私の扱う穂木は状態がまちまちで、失敗の原因が、品種のせいか状態のせいか手法のせいか、いまいちつかめません。今回の結果やコメントから、品種のせいの可能性がup、状態のせいがeven、手法のせいはdown、かなと思っています。
ちなみに、一期一会の切り花を挿すだけなので、品種名とかはまったく判りません。
この色欲しいなぁ、とか思わないわけではないけど、キリがないし、物理的にも飽和が近い状態で……
挿し木について更に補足です。
花屋さんで販売されている切花は、スプレーバラともいわれていて花柄が長いものが多いので穂木は多めに取れますが、花に近い部分は通常使いません。
また切花品種は温室栽培が前提となっているので、耐病性がないものもあるそうで、ガーデンフラワーとしては不向きという方もおられます。
最近、時々利用する花屋のおねーさんと話したのですが、ミミエデンはとてもうどんこ病に弱いらしくて、店頭で人気のあるバラらしいのですが、ぱったり入荷しなくなったりするとのこと。
栽培農家さんも屋内栽培でうどんこ病が出てしまうと商売にならないのでやめてしまうそうです。
切花で、ある程度病気に耐性がある品種は アンティーク・レース、クリーミー・エデンとのことでした。どちらもガーデンローズとして扱えるとのことでした。
切花は挿し木がうまくいっても、後々栽培に苦労しそうに思われるので、私はアンティーク・レースをみかけたらそれを挿し木してみようかなと考えている程度です。
切花以外の品種ですと、TeaRose系が挿し木の成功率が高いと聞きました。
理由は定かではありませんが、我が家でもRockHile Peach Teaなど挿した分だけ発根する感じです。
またTea系は主幹からの枝が細めなので切り接ぎ、芽接ぎがしにくいらしくて、挿し木苗が多い理由でもあるらしいです。
後、ミニ系(ポリアンサ含む)も発根率高いそうです。ホームセンターなどで、特に品種名がつけられないで販売されているバラはほとんど挿し木苗とのことでした。
自根の場合、ガリカ、ハマナスなどは地下茎で増えていきますので、やはり品種によっては(それらの血が濃い品種は)後から後から芽が出てきて困ることもあるかもしれないです。
バラを接木にする理由のひとつでもあるわけですね。
我が家でもブラックベリーを地植えしているのですが、その繁殖の旺盛さにはかなり閉口しています。
私はいまバラの実生が面白く感じているところです。
つい先日開花したバラはまるでイングリッシュ・ローズのようでした。つぼみから数日雨にあたっているのにもかかわらず、弁質も丈夫でパステルピンクの丸弁ディープカップ咲きでした。
長文、失礼いたしました seto
setoさん、こんばんは。
参考にさせていただきます。
とは言ったものの……
挙がった品種をざっとググってみたんですが、どれも似たように見えます。それでいて色が違うのに同じ名前とか。う~む。
うどんこで商売にならないとか、接げないとか、挿せないとか、そういう品種にはむしろ意欲がわきます。一期一会の一輪、特別なイベントでの花束、など思い入れがあればなおさら。
ちょっと「変」なんですよ。
難しいよ、とか、無理なんじゃないの?といわれるとかえって闘志がわくのは、人の性としてありますよね。
わたくしは軟弱者なので、あーそうか~と思うこともありますけど。。。
がんばってこれからも出会ったバラの挿し木にのぞんでほしいと思います。
ついでながら私の挿し木用土のご紹介。
バラを栽培するにあたって、用土はいろいろ工夫しましたけど、ひゅうが土を配合したものが生育がよかったので、挿し木にも細粒のひゅうが土、赤玉、ピートモスの組み合わせで使ってます。
配合はほぼ同量です。
seto
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