なお、ネット上でも現地でも、鳶ノ巣山の標高はまちまち。700m~740mまで記述がある。ケータイGPSの値はともかくとして、ここでは電子国土(国土地理院)の1/25000地図にある706m(写真測量値)を採ることにする。
予習に地図を見ると、愛知県の
渋川へは、R257を北上、東黒田から県道47に移りさらに北上。渋川の町並みを抜けるあたりで左折。直進してしまうと
右手に未舗装の分岐を見、さらに進むと右手に舗装路の分岐(以下、静岡起点)がある。右手案内板には「東海自然歩道」、直進には「この先行き止まり」とある。
右手へ向かうと、車道幅で天竜方面へ向かい、さらには分岐して愛知起点まで抜けることができる。ただし路面は劣悪で、轍が水路になっており、よく見かけるジムニー編隊でないと走破は無理。
直進は看板のとおり行き止まり。未舗装およびコンクリ舗装で、こちらは乗用車でもなんとか行けるレベル。沢をまたいだ四叉路の先に、鳳来町による案内板があり、人の歩ける道幅で愛知起点あたりへ抜けられる山道がある。
先月23日。とりあえず直進路を歩いてみた。
静岡起点から左手に沢を見ながら、ひんやり柔らかい空気の中を進む。湿度が高いのか、吐く息が白い。フユイチゴがいたるところに生っている。葉に艶があり尖っているが、ミヤマフユイチゴかどうかの区別はつかない。沢沿いにはサルナシやサンカクヅルを見つける。雌雄は判らない。市内自生は天竜区以外で見るのは初めて。
やがて沢が足元をくぐり、作業道との四叉路になる。沢が右に移り200mほど行くと、左手に愛知起点への山道が見つかる。
そのまま直進すると、道はコンクリート舗装になり、勾配がきつくなり沢もどんどん深くなる。大きな砂防ダムが造られている。勤労感謝の日にもかかわらず、木材切り出し作業が行われている。
さらに進むと、標高を上げつつ行き止まりに。ここにも砂防ダムがあり、小さな澄んだ池ができている。
地図では標高は500mほど。枯れ沢などを200mも登れば、さらに上を通っている東海自然歩道へ出られそう。キイチゴ類は、フユイチゴ、クサイチゴ、ニガイチゴ、クマイチゴ、モミジイチゴと、裏山で馴染みのメンバーが見られただけだった。
今月6日。こんどは東海自然歩道を行ってみる。
静岡起点の分岐では沢も分岐している。左に沢音を聞きながらアスファルト舗装路を行く。沢をまたぐと舗装が切れ、駐車できるだけのスペースがある。ここから先は、コンクリ舗装と未舗装の繰り返し。やがて深い轍だらけになるので、一般乗用車での乗り入れは不可能。
徐々に高度を稼ぎながら、地形に沿ってうねうねと行く。天日山方面、鳳来方面の分岐には、猛烈に汚れた看板があり、「大日」と読める。天日山の天日が消えかかったのかと思ったが、三角点の名前からすると地名らしい。ここは鋭角に左に折れて行く。
写真では、左から登ってきて右へ向かう。
鳶ノ巣山登山口は、鳳来側にしか無いということなので、山に入れそうな小道を探しながら歩くと、すぐに分岐がある。
写真の右端から上がってきて手前が鳳来方面。右奥は地図にない道、左の立て看板脇の小道を上がるとベンチが置かれている。その先は「寺平2.3km」とある山道、そこを左手に取れば尾根沿いに踏み跡がある。ここから入ることにした。
鳶ノ巣山南東1kmほどにある、562m鞍部のあたりと思われる。
寒さに震えながらうろついていると、引き裂かれた(?)ステンレスの案内板の残骸らしきものを発見。トビの巣、県境、天日山、とある。
ここが、北区・天竜区・愛知県の境の681mピークとわかる。
下り道はゆるやかでしっかり。途中に北側の支尾根に迷いそうな道があるが、案内のビニル紐とマジック書きに従う。やがて急な下りになる。厳しい風雪のためか、複雑な幹をしたアカガシの大木に出会う。700mクラスなので、もしかしたらブナ、ミズナラが、と密かに期待していたが、それには出会えず。
左下に東海自然歩道がときどき見える。しばらく行くとやがて道なき急登に遭う。赤リボンも見えない。仕方がないので先に見えるピークを目指してひたすら這い登る。この頂からは、木々の間から北西側にやや眺望がある。遠くには雪山も見える。ここが鳶ノ巣山頂南東にある小ピーク。
その先には消えそうな道、左にはハッキリした下り道があったので、迷わず下る。勘違いをしていて、目指す山頂がこの消えそうな道200m余先だと知るのは、下ってしまったあとの祭り。
比較的急な下りで、すぐに自然歩道へ出る。最後に背丈ほどの崖を下りると、そこには案内掲示があり、山頂は先であると案内されている。
3度目の正直。今日は行き止まりの直進路を行き、鳳来町の案内板(上に写真)のある山道を行ってみる。
谷の南側斜面を大きくつづらに登る。初め植林帯、やがて伐採された開けた斜面を登っていく。ところどころに風倒木がある。だいぶ登ると、やがて北向きに進路が変わっていき、谷の起点付近を回りこんでいく。振り返ると開けている分、登った感がある。
最終的には愛知起点の看板裏に着く。標高差200m。途中、未舗装の車道に出会うが、それを行けば愛知起点より少し北の閉鎖脇道に出る。歩くにはこちらのほうが楽。
愛知起点に出てしまえば、あとは定石のルート。
しばらくいくと唯一南に開けた場所があり、その東端に小さな登山口の看板がある。林の中、人が通れるだけの藪、岩だらけの道など緩急を付けながら登り続けると、三角点に出あう。さらに進むと山頂。上に貼ったように勝手看板が2、3枚。
東進すると、北と南東に道が分かれる。南東側の下り尾根道をどんどん行けば、前回到達した小ピークにたどり着く。右手の道を下っていけば、案内板のある自然歩道へ出る。
鳶ノ巣山登山道道中では、この小ピークですこし眺めがある程度。
登山口まで戻ってみると、浜松風力発電所の風車が確認できた。4号機から9号機の半分ほどまで望める。回転し、航空障害灯が点滅するのも見える。
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