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ようやっと結実をみた。


6/3 ハスノハイチゴが熟す
2011年に黒井沢で出会い、仲間入りしたハスノハイチゴRubus peltatus葉焼けでボロボロになったりしつつも生きながらえてきた。
花はいくらかは着くが、ごく僅かな粒が受精する程度で、まともに生ることはなかった。

キイチゴは種によって自家不和合性を持つ。これもそうかと、2016年に神坂峠から伴侶を連れてきた。自然に任せていたが、どうも芳しくない。
オーミネ希望などのコメントもあったので、ついでに別株の花で受粉作業もしてみた。その結果がこの写真。

5日には手前が、8日には後ろのデカいのが落果。落ちてしまうので、完熟で採るタイミングは難しい。
前者は行方不明。デカい方も、鉢置き場を構築するコンクリートブロックの穴の中に落ちており、拾い上げるのに難儀した。落ちて間もないと思われる早朝に拾ったが、すでにナメクジが食いついていた。


5/3 散った直後

5/3 まだ受粉可能

5/3 冒頭写真の若実のころ

6/11 人工受粉なし

6/11 ハスノハモミジ with
逸失防止ネット

受粉作業は、雌蕊が育たなかった花をちぎって、別株に直接花粉をつける方法で行った。

雌蕊側の花は、花弁は落ち、柱頭先端が褐色がかってきた状態だった。整然と揃っていて、毛が生えているよう。受精しないとそのまま枯れ落ちる。
受粉作業をして数日経つと、揃っていた「毛」が俄かにわしゃわしゃしだす。さらに後には、粒々が育っているのが見えてくる。
粒が大きくなると全体も伸びてくる。そして、よく見かける、あの長~いヘンテコリンな形状に変化する。この時点では粒々は不透明。最終的には、粒がもうひと膨らみし、透明感が出て、柄を残してヘタから落果する。

自然に任せておいても、まれにまばらに受粉する。ただし、1果に数粒、といった程度。自家不和合性の高い種(もしくは株)の自家受粉の結果、と想像する。
モミジイチゴR. palmatus(秋葉山で採取)をかけたハスノハモミジは、そこそこ受精している。受粉時、あまりに大量のため雄蕊を残したまま施術したが、自家不和合性があれば問題ないだろうと考えたためでもある。


3.5cmはある

けっこう毛深い

ナメクジ食痕

実の取れ方

果托、ヘタ込み、5.01g
秤はA&D HL-100

カットした様子

採種完了

種子の拡大

唯一の収穫、冒頭写真の奥側のデカい実。長さは4cmに届かない程度。拡大すると、結構毛深いのが判る。
すでにナメクジが貼りついていたが、種だけ残してきれいに食べていた。
柄を残してヘタごと落ちるが、その断面はあまりきれいではない。離層を作る秋の落葉などとは、機構が違うのかもしれない。

カットしてみると、果托はしっかりしている。やや繊維質で少し酸味がある。果托だけ真っ赤に成長したナワシロイチゴR. parvifoliusも、こんな味がする。
果肉はとてもジューシー。甘酸っぱく美味。自生種のキイチゴと、追熟前のキウイフルーツをかけたような香りもする。橙の種が透ける、ほのかに緑がかった半透明の白い果肉も美しい。

果肉を取り除く際の身離れはよい。キッチンタオルで処理したが、果汁が多いのでもっと吸水性のよいシートがほしい。
最後の画像は、果肉を取り去って一度すすいだ状態。ごく一般的なキイチゴの種の形状をしている。
1果で228粒あった。モミジイチゴの3倍、タネが小さく大量なクサイチゴR. hirsutusと同じぐらいの数。

自生地ではクマバチなどがよく集っている。なんとか呼び寄せて、自然受粉させ、ボコボコに生らせてわしわし食えたら幸せだろうなぁ……





【 和名、学名の出典等について 】
  • 標準和名や学名は、基本的に「YList」ページを採用する。
  • Ylistに掲載のないものは、 Wikipediaの「キイチゴ属」ページのものを使う。これには「※」を付す。
  • 交雑種は、種レベルの扱いがあり特に著名と判断したものはそれを使う。それ以外は独自名を付す。和名は両親から「イチゴ」を取った合成名、学名は両親を「×」でつないで連名とする。いずれも母体を先頭にする。
    • 例:カジイチゴR. trifidusを母体にコジキイチゴR. sumatranusの花粉を付けたもの → カジコジキR. trifidus × R. sumatranus
  • 雑種は、入手個体を「F1」とみなす。特に必要がなければ「F1」とは記載しない。その子は「F2」となる。たとえばファールゴールドの実生は、「ラズベリー・ファールゴールドF2」と記す。
  • 同種が複数株ある場合は、和名の後に番号を付す。従前1株だったものは、それを#1とする。

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