since 2007.8 by K-ichi

かつてはマタタビを、今回はゴールドキウイの実生小苗をやられた。やつ(ら)はいったん味をしめると毎晩のようにやってきては荒らし、小便をひっ掛けて帰る。場所を移したり金網で囲ったりしても、多少のことなら乗り越えて通ってくる。

これは2004年8月初のマタタビ。前年に挿し木をしたもので元気よく育っている。
蔓を石で押さえておくだけで、簡単に根が出て蔓伏せができる。このときは僅か1週間で発根。

その月末。左の鉢がその蔓伏せをしていた鉢。
極楽の地を見つけ、恍惚の時を過ごしたのだろう。枝葉には噛みしだいた痕。転げまわったようで、ひどくなぎ倒されている。

太い枝もこのとおり。

仕方がないので、折られた枝葉は整理し、ある程度の大きさのものは別に挿し木にした。
ひと月後には、根元で折られた主幹に肉が吹いてきた。この2週間後には、このすぐ脇から新芽が出てきた。マタタビもかなりタフ。
荒らされた後、周辺には針金を巡らし、親戚から市販の電気柵を借りてきて設置した。その後、電撃を食らった唸り声を数日は聞いた。食らいながらも通いつめるとは、よほどいい気分だったのだろう。

これは今年2月にやられたゴールドキウイ。
昨年播いて数センチの苗が育ち、落葉した枯れ枝が数本立っていただけの鉢。なぜか今頃見つけ出しての襲撃。もはや何がなんだか分からない状態。

今回は冬なので、電気柵は使用中のため借りられない。買うにしてもなかなか高価。そこでWeb情報を参考に作ることにした。

いくつかある中で、以前から目にしていた、部品が入手しやすそうなこの回路を参考にした。かつてはここで定数入りで公開されていたもの。
回路は大きく分けて、数Hzでオン・オフするコントロール部と、トランスでブロッキング発振する高圧発生部とに分かれている。

まず、電解コンデンサはあまり使いたくないのと部品点数を減らす目的で、定番IC化(555使用)を考えた。また、この高圧発生回路の実験でトランスを鳴かせて逝かせてしまった経験があるので、トランスを飽和させない、インダクタンスにあまり依存しない、単発の高圧発生に変更することにした。無安定マルチバイブレータを555で構成すれば、このあたりをまとめて任せられそう。さらに、電流検出してリセットをかけるようにすれば、より安全にトランスの限界を超えないところで動作させられると踏んだ。

実際に回路を書き、LTSpiceでシミュレーションしてみたが、うまくいきそうだ。
手元にはジャンクの100V-25V、25VAのトランスがあったので、それを使用。高耐圧トランジスタにはマルツ店頭にあった東芝製2SD1409を。LMC5552SC18152SA1015、抵抗などは秋月の大袋で確保済み。ユニバーサル基板に組み上げ、100均のケースにでも入れれば良い。

しかし見直してみると、論理反転など他愛のないことために、だいぶ部品点数が多くなってしまった。そこでPICマイコン(12F675・秋月扱い)を使うことに再変更。プログラムでパルス幅などは自在なので、カット&トライすることにして電流検出も削除した。PIC用の5Vは秋月の大袋の7805を使った。

トランスのドライブ時間は3.5ms、1サイクル667msの1.5Hz動作とした。ピーク電流は400mA、平均すれば10mAとごく小さい。高圧側ほぼ開放で計測すると、トランジスタには600Vかかり、高圧側には2.5kVが出ている。2SD1409のVCEは400Vだが耐えられる模様。

木杭にビスを打ち、それに引っ掛けるように針金を直巻きで配線。GNDは金属棒などでしっかりアースを取っておく。電源は、庭先なのでACアダプタから取る。
晴天時には軽いピリピリ感がある程度。雨天時には木杭直巻きでは抵抗が下がるようで全く感じない。ただし地面と両方触ればそれなりに来るのでヨシとした。
トランジスタの耐圧は超えているので、このまま電流を増やし電圧を上げるのは困難そう。単パルスを複数パルスにして電撃時間を延ばす方向でのパワーアップはできるかもしれない。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...
このコメントはブログの管理者によって削除されました。
K-ichi さんのコメント...

匿名さん wrote:
> はじめまして。電気柵の検索でこちらを拝見しました。
> ラジオのキットくらいしか作った経験はないので
> http://www.geocities.jp/lcd_rd/schema.html
> このような大掛かりなものは部品の調達が難しいと感じます。
> もしよろしければ、具体的な回路などを教えていただけないでしょうか。
> よろしくお願いいたします。

実際に作ったものは、ここにあるものだけです。

リンク切れの画像やアンカーは「あすなろ電器」(http://as76.net/)さんのもので、取っ掛かりの参考にさせてもらいました。が、回路も動作内容もまったく異なります。当時の回路は、今はここにあるようです。
http://as76.net/saku/seisaku.php
その後、あすなろさんのところでも、回路はすっかり変更されたようです。

匿名 さんのコメント...

ありがとうございます。
コンデンサーとLEDはどういうものを買えば良いですか。

K-ichi さんのコメント...

コンデンサは、いわゆる「パスコン」と呼ばれるもので、一般的には「積層セラミックコンデンサ」が使われます。一袋いくら、で売っていたりします。無くても動作すると思いますが。

LEDは、赤、黄、黄緑あたりならなんでもいいです。高輝度タイプの方が見やすくなります。青、白、緑あたりだと、抵抗を小さくしないと見えないかもしれません。
単なるインジケータなので、ここは無くても動作します。

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