食虫植物といえばハエトリソウ。ビーナスの瞼(または、ビーナスの睫)と喩えられる妖しくも美しい姿……はさておき、いかにも「虫を食う」のはこれぐらいしかない。蓋が閉じる!? イソギンチャクよろしく巻きつく!? などという期待に背くウツボカズラやナガバノモウセンゴケとは一線を画す。
夏休みシーズンに入ると、ホームセンターなどにも数100円で並ぶ。日によく当て、水を切らさなければ、2年ぐらいはそのまま楽しめる。ただ、その先には植え替えという壁が立ちはだかり、なにより飽きという難敵が現れる。天に召された株も少なくない。
そんな昔を想いながら2006年10月、ホムセンにて売れ残り半額セール品を購入した。200円也。管理の行き届いた園芸コーナーのようで、思いのほか調子が良かった。
翌2007年3月、鹿沼細粒単用およびミズゴケ単用(ゴロは鹿沼)で植え替え。子株が多かったため3鉢に分けた。うち鹿沼細粒植えの小株で、4月よりLED照射の簡易実験開始。660nm、3cd×5。555によりon:off=100μs:200μsで点滅。距離2~3cmで計算上は24,000lx、比視感度が掛かるためにあまり意味はないが、曇天程度の明るさ相当。昼間は日光併用で通日LED照射。目ぼしい効果が見られないまま、6月には枯死。用土か腰水か照射か……原因究明、追試などは行わず。
その6月には、鹿沼植えの大株に花。雨に当てない方がよい、というサイトがあったため室内に取り込み人工受粉。結実なし。この株も花が終わるか終わらないかのうちに急激に衰えてしまう。やはりミズゴケでないと難しいのかもしれない。
2008年はミズゴケ植えの小株のみ残り、ただただ日に当て水をやる。
2009年春になると、ようやく大きな葉を出し始めた。再び子株が増えてきたので、9月に3鉢に分けて植え替え。駄温鉢に鹿沼ゴロのミズゴケ植えとする。腰水はしない。
今年6月20日、ひと株咲く。
写真は7月1日、2番花が咲いたところ。ここから数日でほとんどが咲いた。
花が咲いている間は梅雨。雨に降られたが、野ざらしでも授粉したよう。下旬には、ひとつだけ身が入ったのが確認できた。
27日。前の写真より3日ほどで、種がむき出しになってきたので採種。まっ黒で艶があり、ゴマ粒よりも一回り小さい。まともな種子は6粒あった。8月1日播種までに、一粒潰し、一粒は行方不明に。結局ミズゴケに播けたのは4粒のみ。
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