18日の日経朝刊によれば、株式会社 日興は木材に液体のガラスを含浸させ、耐久性をコンクリート並みに向上させた、という。
液状ガラスを満たした釜に木材を投入し、2~3時間加熱。ガラスが浸透し、内部の酸素や水分を追い出す。これにより腐食を防ぎ耐久性も高まる。処理後の見た目は木材のまま。あらゆる樹種に対応でき、木材1m3あたり70kgの液状ガラスを要する。釜が300万円、ガラス70kgが6.8万円。安価な木材を使えば、コンクリートの半額程度で収まる。
従来は、表面塗布による施工だったが、特殊な触媒を加えて加熱することで浸透させやすくした。
ガラスの比重は約2.5、水ガラスといわれるものは1.3~1.7程度らしい。「液体ガラス」を比重1.5とすれば0.047m3(47L)ほど。ガラスと水の混合物とみなして最終的にガラスが残ると考えれば0.016m3になり、体積比で1.5%。
一方、木材(スギ、ヒノキなど)の比重は約0.4。400kgに対して70kgなので、重量比では15%。同様に考えると、最終的には8.9%。完成品の重さの1割足らずがガラスになる計算。
水にも浮くし、重厚感もそれほど出ないのかもしれない。
液体ガラスの詳細については企業秘密だが、創業者へのインタビューによれば、コーティング剤の液体ガラスには、数10種類の酵素を入れてあるという。
また創業当時すでに、常温(室温~200℃)でガラス膜を生成するヒートレスグラスなるものが存在していたらしい。
何にしても理解の及ばない世界。
処理した木材を鋸で挽いてみたい気はする。サンプルもらえないかなぁ。
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