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NHKスペシャルでiPS細胞ネタをやっていた。

ノーベル賞候補の呼び声高い山中伸弥氏らが作り出したiPS(induced pluripotent stem)細胞は、胚性幹細胞・ES(Embryonic stem)細胞に似た、人工多能性幹細胞である。体細胞に複数の遺伝子を導入することで作出した。ここから個体を発生させることはできないものの、さまざまな細胞に分化させることができる。
患者の細胞から作成するため、患者に戻しても拒否反応はおきない。免疫抑制の不要な移植医療が行えるかもしれない、ということがよく言われていた。また患者のコピーであるため、病態解明や薬剤に対する反応など、本人で行うのが難しい試験をこれで行うことも考えられる。iPS化は、細胞を生まれたばかりのまっさらに近い状態に移行させることから、体の組織を大規模に復活させるような研究が進むかもしれない。
一方で、いままで夢物語であったような倫理にも絡む問題も起こりうる。すでに原始生殖細胞に分化させることが実現しており、同性間の子どもができる可能性がある。他の動物で人の移植臓器を作るには、ヒトと他の動物とのキメラを作ると思われる。すでに、膵臓ができないノックアウトマウスにラットのiPS細胞を導入した例がある。



日経新聞9月20日付朝刊11面に、癌の免疫療法に関する記事があった。
癌細胞の持つ抗原などを投与し、それに対応するリンパ球を増やすことで、自らの免疫機構により癌を攻撃する治療。

山梨大学の河野浩二氏、東京大学医科学研究所の中村裕輔氏らは、食道癌にある抗原に似せたペプチド3種を開発。それらを投与することで、対応するリンパ球が生成され、臨床試験では一部で改善が見られた。
大阪大学の杉山治夫氏と東京慈恵医科大学の研究チームらは、多くの癌に共通するペプチドの投与と抗癌剤を併用。臨床試験で生存期間の延長など効果が見られた。
大阪大学の西川博嘉氏と京都大学、三重大学などの研究チームは、癌細胞が身を守るために引き寄せる「制御性T細胞」の働きを抑える2種類の抗体を投与。ネズミでの実験では癌が治癒した。



日経新聞9月16日付朝刊38面に、癌細胞を攻撃する新しいメカニズムを見つけた、という記事があった。9月15日付で写真付きのプレスリリースがある。
マウスなどでの実験に取り組み、5年後の臨床試験を目指すという。

林原生物化学研究所が発見したのは、HOZOTと呼ばれる免疫細胞のふるまい。この細胞は、臍帯血に含まれる白血球を培養して得た。
癌細胞と混ぜると、HOZOTは細胞ごと癌細胞に入り込む。そして細胞を傷つける膜を壊して、自らは死んで拡散、それによって癌細胞も死ぬ、というもの。抗癌剤を直接送り届ける手段としても使える可能性がある。

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