ネナシカズラが熟してきた。特に栽培しているわけではないが、今年はかなり良好な宿主が見つかり、大豊作となった。
秋口から咲き出したネナシカズラが結実し、大きなものは1cmにもなる緑の粒を付けていた。
11月に入るころから、早いものがぼつぼつ熟し始める。一回り小さくしぼんで褐変し、基部に軽くくびれができるころには、種子が完成して褐色のカバーを被った状態になる。ひとつのカバーに4~2粒ほどを、薄皮で仕切った小部屋に宿す。外見からも仕切られている様子がなんとなく分かる。
カタバミに着いたものは、小ぶりで2粒内包のものが多かったが、先陣を切って熟していった。
宿主としては、身の回りではカラムシが最適であることが判った。
一時期良好に見えたコバノランタナでは全滅。相当に相性の良かったシソは、宿主が早くに枯れてしまうためにこれも全滅。花を着けるころには宿主を求める活動をやめてしまうため、対応ができないよう。最適と考えていたカジイチゴも、圧倒されて弱って枯れてしまうことがあるため、手加減が必要。カタバミは安定だが、小ぶりにしか生らない。イヌビワおよびトウネズミモチは、枝によく食い込んだその近辺では完熟までたどり着いていたが、そうでない部分は枯れたところがかなりあった。
最適解のカラムシは、弱すぎて枯れることがなく、反撃もさほどきつくなく、地下茎でまとまって繁茂するため伸びた先の宿主に困ることもない。養分吸収もしやすいのか、1cmにもなる粒は他では見られなかった。
このブログを見て、ある大学の学生さんが研究材料に使いたいと言ってきた。帰化種のアメリカネナシカズラばかりで、本種が見つからないという。こんな出会いもあるのだな、と思いつつ4種郵便で送ることにした。
フィルムケースに乾燥剤と剥き身の種子150粒、鞘つき小枝1本、ティッシュの緩衝材を入れて10g余。意外と軽い。切手4枚添付の封筒は5g弱。こちらは意外と重い。第4種郵便は、開封で窓口に出す。~50gで¥70-など、かなり格安。
お役に立てればいいのだが。
since 2007.8 by K-ichi
1 件のコメント:
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宮森 wrote:
> 私は今年の春から大学の研究室に配属されネナシカズラを研究材料にしたいと考えております。
> そこでK-ichi様がある大学の学生さんにネナシカズラの種をお譲りになられたということを知り、
> 誠に失礼なことであると承知しておりますが、
> K-ichi様が今もネナシカズラの種をお持ちなら私にもネナシカズラの種をお譲りいただけませんか。
手元に種子はありません。植物体も、庭先に放してあるような状態で、生えてこない年もあります。
幸い今年は1個体出てきましたので、うまくすれば晩秋には採れると思います。件の譲渡も11月でした。
だいぶ先のことですし、保証もできませんが、それでよければまた連絡ください。
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