春遅く、すっかり暖かくなったころに発芽。先に出ているはずの他の植物を探して、薄黄緑の糸のように細い芽をグングン伸ばしていく。見つけるとクルクルっと絡みつき、蔓にブツブツとイボ状のものを発生して押し付ける。そこから組織内に挿しこみ栄養を得ると、自分の根は捨てて、さらに次の宿主を探す。始めはコンマ数ミリだった蔓も、終いには3mmほどの太さになり、木本草本問わずに絡みついていく。
絡むものの、反撃に遭う場合もある。
ノブドウやガガイモ、ヘクソカズラなどでは、いったんは寄生するものの、やせ細って萎れ、枯れるか若しくは宿主の成長により引きちぎられてしまう。ちぎられはしないが、ムクノキやイヌマキもうまく食い込めないよう。ヤマグワはある程度は保つが、ジリ貧。タケ類もまったくダメ。キソケイは、なぜか巻きつく反応を見せなかった。

成長がよく、図体が大きい。苦手なガガイモやクワのような乳液もなく、蔓先のように成長が早すぎもしない。木本に分類されるとはいえ、今年枝は固くない。こんなところが、ネナシカズラに適するのではないかと想像。
2006年8月半ばの惨状。
クサギもかなり好む。ただ、葉柄に着くと、黄葉させ落葉してしまうので、落ちる前に乗り換えが必要。イヌビワも食いやすいが、これは反撃に遭うので、カラムシ同様やられる前に移るのが生き延る条件。
出会っては戦い、戦利品をもって成長していくが、盛夏を過ぎたあたりから様子が変わる。敵を食うのではなく、自らを高みに置くべく絡んでいく。歯が立たないノブドウにも絡むようになる。やがてあちこちから枝を出し、数cmの短い枝に小さな白い粒をたくさん着けるようになる。これが蕾。そして開花。
冬には、アサガオを小さくしたような実が生り、中にはこれまたアサガオの縮小版のようなタネを宿す。
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