昨年はドクササコなどとの判別ができずに、結局痛んで食べられなかった。今年は予習の成果もあって、生えたものはハツタケとアカハツの2種であることも判った。
ハツタケは、傘が7~8cmほどになり、饅頭型から中央が窪んだじょうご型に成長する。表面は肌色地に明るい茶色で、同心円状の模様(環紋)が出る。ヒダや柄は、白んだ紫色。ワイン色を帯びる、と表現する人もいる。グレープ味の乳酸飲料のイメージ。
ヒダは脆く、傷つけると濃い赤色が滲む。これはやがて、毒々しい緑青色になる。古くなると、全身が緑青色になる。柄は中空。ツバ、ツボはない。
若いマツ松林下、ハイゴケなどが生え、落ち葉が積もり、ススキが生えているようなところに出ていた。
アカハツは、生えた場所のせいか、ハツタケよりやや小ぶり。きれいな円形のものは少ない。傘の表面は茶色とも橙色ともいえる色で、なんとなく環紋もある。ヒダは鮮やかな橙色。傷つくと橙色に滲む。柄はやや薄い橙色。そのほかはハツタケに同じ。
例によって、オリーブオイルで焼いてみる。傘の表面の環紋は消え、ハツタケはこげ茶色、アカハツは明るい茶色になる。
ハツタケのヒダの紫色は、一部白く抜ける。緑青色に変化した部分は変わらない。アカハツのオレンジ色は、鮮やかなまま。アカハツは潰し炒めてオムレツに、というレシピがある。このヒダの色は目に鮮やかで、卵に併せれば食欲をそそりそう。
火にかけると、良いキノコの香りが立ちのぼる。生シイタケを焼いたときに似ているかもしれない。塩を一振りして試すと、味は良い。脆く歯応えが悪いとも聞くが、それほどでもない。柄は多少ばさつく。傘は身が薄い。ハツタケ、アカハツの食味の差は判らず。
残りはパターンどおり、炊き込みにした。やや多めに採れたので、分量比はマイタケご飯よりややキノコ多め。ハツタケには、アカハツも混じる。
レシピは以下の通り。
材料: 米 ・・・・・・ 4合 ハツタケ ・・・ 300g ニンジン ・・・ 1掴み 油揚げ ・・・・ 2枚 酒 ・・・・・・ 大さじ8 醤油 ・・・・・ 大さじ4
キノコが溢れんばかりになってしまったが、炊けてしまえば違和感はない。
味、香りを期待したが、正直なところよくわからなかった。不味くはないので味は出ているのだろう。オレンジ色を期待したアカハツのヒダは、すっかり醤油色に染まってしまった。傘表面の色は、焼いた際と同じ。
強いて言えば、食感がやや残念。全体がもちもちほくほくなところに、薄い身がジャキジャキする感じ。マイタケのときは、もっと大きく割いて楽しみたかったが、こちらはもう少し細かく刻みたい。
色の問題もあるが、香りが判らなくなるので、醤油より塩のほうがいいのかもしれない。また、数10分という長時間熱を加える炊き込みより、具材は別に調理する混ぜご飯のほうが、素材が生かせた気もする。
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