身近にカラムシの群生があり、ちょうどいいネナシカズラの育成地になっている。
例年はあらかた刈ってしまうため、適度な管理下にあったネナシカズラ。今年は刈らずにおいてみた。
カラムシは、繊維質で丈夫でありながら刃物では容易に刈れ、草食動物の餌にもなる。その繊維は、織物等にも使われる。
地下茎で地面を補強しつつ全面に広がるため、いったん占領すると他の雑草が生えづらくなる。毒もトゲもなければ虫もたいして湧かず、風になびくライトグリーンの原っぱは、見た目も心地よい。
今年も初夏になると、どこともなくネナシカズラが湧いてきて、ぽつぽつと絡み始めた。
ネナシカズラはカラムシを好むようで、どんどん絡む。寄生して養分をもらいだすと、一回り太い蔓で次の獲物を探す。カラムシも反撃をするので、しばらくすると絡んだ部分は枯れてしまうが、それ以上のペースで成長していく。
次々と寄生してどんどん勢いを増し、周囲の木本、蔓もの、ササ等、手当たり次第に絡んでいく。それでも好き嫌いはあり、クスノキやホソバ(イヌマキ)、ノブドウ、キク、オシロイバナあたりは、スルーすることが多い。
好むのは、カラムシやキイチゴ類、草本類など。イネ科の薄い葉など、たいした腹の足しにはならなさそうだが絡んでいく。
いいようにさせていたところ、ついには隣のカキノキにも襲いかかった。
太さ1cm足らずの今年枝の葉は、紅葉が始まった。3cmクラスの古枝でも食らいついている。木本は一律に嫌い、というわけではなく、どうもカキノキは好みに合うらしい。
2011年には、宿主カラムシを撃退してしまったネナシカズラ。今年は無事に結実にたどり着けるだろうか。
since 2007.8 by K-ichi
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