使用したのは、KENWOODのアナログオシロ、CS-5260。管面をCaplioR2で撮影する。
ちなみに製造元のKENWOOD TMIは、ケンウッド傘下からニッケ傘下へ移り、後にテクシオ(TEXIO)と改名、さらに現在はニッケテクノシステムと名乗っているらしい。
20万円近くしたこのオシロも、掃引がかなりヤバくなってきている。修理に出すと「43,800円から」とのこと。
R800モードでのIORQの様子。
I/O D9Hに対しOTIRを実行している。ここは漢字ROM第一水準の上位アドレスなので、いくら書き込んでも害はない。
「turboRでは、スロットアクセスに3ウェイト、I/Oアクセスに2ウェイト自動で入る」と聞いたことがある。ただしインタビュー記事の中なので、正確なところは解らない。本機には漢字ROMは内蔵されているが、外付けも同じアドレスを使っての搭載が許されている。スロットに関わりなく、内蔵・外付けの判断も付けづらいこのアクセスで、どのようになっているかを見てみた。
結果は、サイクルタイム1.68μs、アクティブ幅0.56μs程度だった。従来のZ80モードでは23クロックかかり、6.44μs/0.71μs程度。およそ4倍のスピードが出ている。ただし本来のR800としては、システムクロック換算で4クロックで処理できる命令なので、8ウェイトも入って3倍遅くなっている計算になる。
ついでにリフレッシュについても見てみた。
MSX DataPack vol.3によれば、「31μsごとに280nsかけて行う」とある。一般的なDRAMは、均すと15.625μsに1回のリフレッシュが必要。システムクロックが7.16MHzであれば2クロックに相当し、条件としては合いそう。
とりあえず遠目に眺めてみた。
サイクルタイムは少し短い。命令処理サイクルのとの兼ね合いだろうか。
なお、管面には「CH2 0.5V」と表示されているが、これはプローブ接触不良のためで、実際には「CH2 5V」で動作している。
リフレッシュに関係しそうなCLOCK、RFSH、MREQ、M1について、タイミングを見てみた。このオシロは2chしかないので、撮影後、M1を基準に合成している。CLOCKだけ少しずれてしまったので、管面目盛もずれている。
トリガはM1のネガティブエッジで、管面左から1目盛目あたり。
クロックはやや鈍っている。他社MSX2+でも角ばってはいなかった。放射ノイズ対策などの意味があるのかもしれない。
turboRでは、内部の高速な信号は外には出てこない。信号を見たこのスロットにはメモリを積んでおらず、本来M1などは出てこないはず。リフレッシュにこの信号を使うことが多いであろう、ということで、ダミーのM1サイクルを作っていると思われる。それに続いて、RFSHおよびMREQも出力される。ただしZ80とは異なって、MREQは2パルス出ている。31μsに2回リフレッシュを行うことで回数を満たしている。
ちなみに、使用したのはFS-A1ST。後継のA1GTでは、リフレッシュの様子などが変わる、という話も聞く。
癖は変わらないと思うので、少し凝った回路を組む際には気をつけたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿
.